赤い袖先とイサンを徹底比較!描かれた方やストーリー・キャスト・人物像の違いとは!?
冬ソナブームの頃には興味がなかった韓ドラにハマって数年。
時代劇が好き。
そして復讐ドロドロ系にツッコミを入れたり、ラブロマンスにときめいたりの毎日です。
読み書きは今ひとつの耳だけハングルなので、最初に覚えた韓国語は、
「~씨(~ッシ)」「아이고(アイゴー)」「어머(オモ)」の3つ。
連絡先:whitelife112226@gmail.com
出典:http://program.imbc.com/
世孫サン(イ・サン)が、たびたび命の危機に面しながら、数々の困難を乗り越え、第22代国王・正祖(チョンジョ)へ。
「聖君」「名君」として政治的手腕を発揮する。
国王として活躍する彼のそばには、愛する女性、宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏の姿が……
これは、ドラマ「赤い袖先」「イサン」に共通するストーリーです。
今回、ほぼ同時代が描かれている2つの作品を、さまざまな角度から見比べていきたいと思います。
どうぞ最後までお楽しみください♪
もくじ
赤い袖先とイサンを徹底比較!~人物像・キャスト編その1~
共通する人物を、まず「赤い袖先」、次に「イサン」の順で紹介します。
※キャストの年齢は、それぞれのドラマ初回放送時の満年齢(日本式数え方)です。
- 「赤い袖先」2021/11/12~2022/01/01
- 「イサン」2007/09/17~2008/06/16
共通する主要人物
イ・サン=正祖(チョンジョ)
- 幼少期:イ・ジュウォンさん (10)
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父を祖父によって死に至らしめられ、心に傷を負う神経質な性格。
心許せる友がいない。
気難しさと繊細さが同居、さらに利発さを持ち合わせる幼いイサンのイメージにピッタリです。
- パク・チビンさん (8)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
「イサン」では、幼いサンが父を助けようと文字どおり「東奔西走」。
世孫という身分を隠し、女官見習いのソンヨン、内侍(ネシ)=内官見習いのテスと会い、分かちがたい友情を築く。
人懐っこい笑顔。
友に助けられ、また友を助けようとする温かさは、あどけない8歳のパク・チビンさんによって完成したキャラクターのように感じます。
世孫/国王・正祖(チョンジョ)
- ジュノ(2PM)さん (31)
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公式サイトによると
世孫サンの性格は「오만하다! (傲慢)」 「깐깐하다! (厳格)」「가장 큰 벌은 ‘반성문 써오기’.(与える最高の罰は“反省文を書くこと”」
ポスターでも笑顔は封印。
一見、冷たく見えるジュノ・サンだからこそ、恋したときのデレとの落差が魅力です。
- イ・ソジンさん(34)
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エクボのイサンは茶目っ気たっぷり。
政敵に囲まれ気が休まるときがない(ハズ)なのに、どこか悠然とした感じを与える人物。
また、儒教の精神「孝」を重んじる姿が印象的。
「花よりおじいさん」シリーズで、イ・スンジェさんらを案内するガイド・イソジンさんの姿と重なります。
宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏=ソン・ドギム/ソンヨン
- 幼少期:イ・ソラさん (10)
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利発で物怖じしない少女。
亡き暎嬪(ヨンビン)の後宮へ一緒に行った男の子が、世孫サンだとは知らない。
東宮=世孫に仕える宮女見習いとして、イサンの窮地を救った人物。
ドラマデビュー作とは思えない落ち着きと、成長したドギムを連想させる自分の軸をしっかりもつ印象のイ・ソラさんです。
- イ・ハンナさん (11)
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照れ屋で控えめなソンヨンの少女時代を演じたのは、イ・ハンナさん。
偶然、出会った内官(見習い)だと名乗った男の子が、世孫サンだとは知らない。
まだ恋とは呼べない、甘酢っぱい気落ちを抱きつつイサンと離れてしまう。
幼い弟を養子に出し、宮女見習いとして宮廷入りしたしっかりした面と、はにかみ屋の姿が彼女のもつ雰囲気にぴったり。
成長したソンヨンへと自然につながります。
女官/側室・宜嬪(ウィビン)=ソン・ドギム/ソンヨン
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公式サイトによると
ドギムは「好奇心に満ちた大きな瞳と無邪気な驚きに染まる桃色の頬」の持ち主。
ソ尚宮を師と慕い、3人の友人を本当の家族のように思う。
ドギムの描写にピッタリなルックスと、“野生馬”のように駆けていく姿は、イ・セヨンさんのイメージにぴったり。
自分の生き方、自分らしさを考え、悩む。
ただ待つだけではないドギムの選択に、共感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
- ハン・ジミンさん (24)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
イ・ビョンフン監督が
『彼女は女優として素晴らしい点がたくさんある。中でも私が最も感嘆したのは、涙の演技が誰よりも自然で美しいことだった』
出典:「チャングム、イ・サンの監督が語る韓流時代劇の魅力」イ・ビョンフン著
と述べるように、ソンヨンの涙の場面が視聴者にも記憶に残るヒロインを演じたハン・ジミンさん。
困難を前に、募る思いを胸に秘め心の中で別れを告げる姿は、彼女だからこそ美しい1枚の絵になった気がします。
英祖(ヨンジョ)
- イ・ドクファさん (69)
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公式サイトによると
袞龍袍(コンリョンポ)を着ているわけでもなく、見た目は近所の普通のおじさん (笑)
「喜怒哀楽」をみせる人間味あふれる王。
優れた洞察力を備えた名君だが、誰も触れてはいけないことがある。
- 1つ目は身分の低い雑用係(ムスリ)の子であること
- 2つ目は兄・景宗(キョンジョン)を毒殺した疑いがあること
- そして、3つ目が実の息子を死に至らしめたこと
この「触れてはならない3つのこと」が、愛する世孫サンをたびたび窮地に陥らせるのです。
威厳ある王というより、人としての強さと弱さ、そして「愛憎」を秘めた人物。
名優イ・ドクファさんによって、とぼけた魅力も兼ね備えた老齢の国王が、深みをもった人物として見るものを惹きつけます。
- イ・スンジェさん (72)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
『朝鮮王朝史の中でも特殊な立場に置かれていた人物』
『英祖(ヨンジョ)はもっと多面的に描きたいと思っていた』
出典:「韓国ドラマガイド イ・サン」第1巻
イ・スンジェさんご自身が語るように、絶対権力者の顔も、老いや病に対する戸惑いも、亡き息子への後悔の念をもつ父の顔も……さまざまな人物像を描かれたように感じます。
また、政治家としての経験が、国王としての在り方を視聴者に問いかけたようにも思えます。
貞純(チョンスン)王后・金(キム)氏
- チャン・ヒジンさん (38)
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公式サイトによると
穏やかで上品な女性で、いつも冷たい目を伏せて物思いにふけっている人物。
賢くて頭の回転が速く、決断力もある。
自ら敵を作るつもりはないが、自分に属するもの、地位や名誉を横取りされるのは我慢できない。
ドギムの明るい性格と才能が好きで、心から大切に思っている。
意外(?)にも、ドギムに助けられ、また、彼女を助けます。
寂しい宮廷暮らしの中で、王后が唯一“友として”ドギムに心を開きかける一面も。
芯の強さを、見た目の優雅さと穏やかな振る舞いでつつむ様子は、チャン・ヒジンさん ご自身の姿と重なるようです。
- キム・ヨジンさん (35)
https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
自ら宮廷の外へ出かけ、派閥を束ねる影のリーダー。
「女帝」、という言葉が似合いそうな人物。
家門にとって目障りな、世孫イサンを排除しようと画策し続けます。
王后としての風格、貫禄を感じるのは、さすがキム・ヨジンさん。
「チャングムの誓い」での一風変わったチャングムの医術の師、「ヴィンチェンツォ」での独特のダンスをする野心家の検事など、ハッキリした物言いの人物が似合う気がします。
和緩(ファワン)翁主
- ソ・ヒョリムさん (36)
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公式サイトによると
傲慢で自信家で、常に自分を優先する王女。
兄・思悼(サド)世子の死に加担するが、そもそも死までは望んでいなかった(ただ、父である国王の愛情を自分に向けたかっただけ)
このことにより、甥イサンを警戒することになるという設定。
いつも自分が一番に愛され、何でもわがままが通ることを望む大人になれない和緩(ファワン)翁主。
駄々っ子で、チヤホヤされることで安心する様子は、ソ・ヒョリムさんが演じてきた“お金持ちのわがままお嬢さん”の姿と重なります。
- ソン・ヒョナさん (32)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
「イサン」では、貞純(チョンスン)王后と並ぶ”悪の二大柱”、和緩(ファワン)翁主。
派手で美しく、自身の罪がバレても平然とし続ける……ソン・ヒョナさんのもつ華やかさが、悪女ぶりを完成させたと言っても良さそうです。
実際は、緊張のあまりチマ(スカート)を握り締め、衣装をシワシワにしてしまったとか。
悪女の先輩キョン・ミリさん=恵嬪(ヘビン)役・「チャングムの誓い」チェ尚宮役のアドバイスで、演じきったそうです。
視聴者にとって憎らしいくらいの悪女を演じるというのは、女優さんでもかなりのプレッシャーなんですね。
鄭厚謙(チョン・フギョム)
- クォン・ヒョンビンさん(JBJ)(24)
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「赤い袖先」では【和緩(ファワン)翁主の亡き夫の遠縁で、平民(漁師の子)から養子に迎えられた】という史実に基づいた設定。
そのため、頭脳明晰で高位官職に就くものの、コンプレックスも強く、母=和緩(ファワン)翁主に遠慮する様子が描かれます。
最後まで母を第一に思う姿に、グッときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- チョ・ヨヌさん (36)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
「イサン」では、幼少期からサンの陪童(ペドン)=ご学友として頭脳明晰なライバルとして登場。
早くから英祖(ヨンジョ)にも認められ、高位官職に。
自信家で、堂々とした人物。
イ・ビョンフン監督からも「常に余裕を持った人物」というオーダーを受けていたようです。
ある場面で花を見ながら微笑むシーンが放送されてからは、「花よりフギョム」と呼ばれたとか。
母・和緩(ファワン)翁主役のソン・ヒョナさんより実年齢が上だったこともあり、落ち着いて貫禄のある鄭厚謙(チョン・フギョム)だったように思います。
思悼(サド)世子
- ト・サンウさん (33)
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回想シーンに登場するだけという短い時間にもかかわらず、残される妻=恵嬪(ヘビン)、息子=サンへの思いが伝わる思悼(サド)世子。
数々の策略により、父である英祖(ヨンジョ)に誤解され、息子サンと比較され、苛立ちをみせるシーンも。
自分の命と引き換えに、サンを王位につける確約を得る場面では「貫禄」すら感じます。
- イ・チャンフンさん (41)
出典:https://program.imbc.com/isan
「イサン」でも、米櫃に閉じ込められた場面から始まり、サンにとって思い出の中での父の姿になります。
イ・ビョンフン監督からは「死にかけたおじいさんのような声」をオーダーされ、わざと声を枯らしたとか。
その分、英祖(ヨンジョ)の夢の中で謀反を企む姿は、思いっきり演じられたそうです。
場面ごとにキャラクターが異なる思悼(サド)世子。
監督の求めに応じて変化させられるのも、ベテランならではの演技ですね。
恵嬪(ヘビン)洪(ホン)氏
- カン・マルグムさん (42)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
公式サイトによると
元々穏やかで、宮廷の法を重んじる性格。
夫・思悼(サド)世子の身に起きた悲劇の後、彼女は何事においてもより慎重になった。
息子サンの慰めとなる事柄を除いては・・・
この設定のように、”サンの恋心”を知り、その思いを遂げさせてやりたいと願う母親です。
のちにサンの側室となるドギム=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏とは彼女の父親からの縁があり、彼女に対しても好意的。
温かく思いやりのある女性というイメージは、カン・マルグムさんの持つ雰囲気によく合っていた気がします。
- キョン・ミリさん (42)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
夫である思悼(サド)世子が、謀反の罪を着せられ亡くなった後、「幼いサンが生き延びること」「家門を守ること」のために生きた人物。
「チャングムの誓い」「朱蒙(チュモン)」での気の強い悪役の印象が強いキョン・ミリさん。
「イサン」での”善良”な恵嬪(ヘビン)役を楽しみにしていたとか。
ところが、息子の安泰を思う気持ちが強く、(結果として)身分の低いソンヨンに意地悪することに。
やはりキリリとした態度、強気なセリフが似合う女優さんです。
このまま、「赤い袖先」と「イサン」の人物像・キャストの紹介を続けます。
赤い袖先とイサンを徹底比較!~人物像・キャスト編その2~
洪国栄(ホン・グギョン)
- カン・フンさん (30)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
洪徳老(ホン・ドクロ)
「赤い袖先」の中では、字(あざな)の”ホン・ドクロ”で呼ばれていた洪国栄(ホン・グギョン)
公式サイトによると
端正な顔立ちと優しい瞳の笑顔で、恋に悩む官女は数知れずというモテ男!
春風のような佇まいの裏にある、”クールで野心家の心の内”を知る人は多くない。
名門、豊山(プンサン)洪(ホン)家の跡取りながら、他の洪(ホン)氏とは異なり、苦労して育った人物。
だからこそ、サンを王位に就け、自身の地位も高めようとします。
物腰の柔らかさ、女官たちの憧れという面で、カン・フンさんは適役。
裏の顔にいち早く気づいたドギムを警戒。
サンを挟んで、ある意味”三角関係”に。
権力を手にする度、傲慢になっていく様子に見た目とのギャップを感じます。
最後に、憑き物が落ちたかのように晴れ晴れとした表情になると、なんだかホッとしたものです。
- ハン・サンジンさん (29)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
政敵に囲まれたサンを”王位”につけた立役者。
頭がよく、皮肉屋でウィットに富んだセリフを飛ばす人物。
イ・ビョンフン監督からのオーダーは「既存の時代劇では見られない姿」そのため、早口で高いトーンで話したとか。
ハッキリとした物言い、主君であるサンに咎められると拗ねた表情になるなど、喜怒哀楽が顔に出る人物でした。
デビュー7年目で出会った「イサン」で新人賞を受賞したというハン・サンジンさんの、猛練習とアドリブが「傲慢だけど憎みきれない」洪国栄(ホン・グギョン)を生み出したと言えそうです。
洪麟漢(ホン・イナン)
- チョ・ヒボンさん (50)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
洪定汝(ホン・ジョンヨ)
「赤い袖先」の中では、字の”ホン・ジョンヨ”で呼ばれていた洪麟漢(ホン・イナン)
公式サイトによると
老論(ノロン)派の重鎮で、左議政(チャイジョン)の地位にある人物。
サンの母・恵嬪(ヘビン)の叔父であり、当初は洪(ホン)家の血筋である世孫を支持。
しかしサンが、”自分たちの傀儡王とはならないため”切り捨てることに。
歴史的にも、思悼(サド)世子の死に関わった洪麟漢(ホン・イナン)は、ことごとくサンを廃位に追い込もうとしたと伝えられています。
裏で画策してイサンを窮地に追い込む役で、実働部隊ではない貫禄はベテランのチョ・ヒボンさんならでは。(提調尚宮のパク・ジヨンさんが強烈だから?)
- ナ・ソンギュンさん (64)
出典:https://program.imbc.com/isan
「イサン」の洪麟漢(ホン・イナン)は、もっと表に出てサンへの「敵愾心(てきがいしん)」をみせる人物。
計画立案というより、老論(ノロン)の崔錫周(チェ・ソクチュ)に駒として使われたようにも見えます。
イ・ビョンフン監督の作品に多数出演しているので、監督の描く洪麟漢(ホン・イナン)像を演じきったという感じではないでしょうか。
兄・洪鳳漢(ホン・ボンハン)、姪・恵嬪(ヘビン)、姪孫サンを裏切っておきながら、保身に走るなど「視聴者目線での嫌な人物」を任せられる俳優と言えるのかもしれません。
孝懿(ヒョイ)王后
「赤い袖先」では、人物としての登場はない
側室の懐妊に心を痛めているであろうと、正祖(チョンジョ)が見舞う
- パク・ウネさん (29)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
「正妃」として慎ましく、嫁として義母・恵嬪(ヘビン)をはじめ王族に真心で接する人物。
子どもを授からない痛みを抱えていても、他の側室に嫉妬する姿を見せたりしない。
演じたパク・ウネさんも
『自分が奥ゆかしくなるのを感じた』
出典:韓国ドラマガイド イ・サン 第2巻
と語っているくらいです。
その分、元嬪(ウォンビン)洪(ホン)氏に対して「国母」として対峙する場面は、”芯の強さ”も感じさせてくれました。
元嬪(ウォンビン)洪(ホン)氏
- パク・ソギョンさん (12)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
洪徳老(ホン・ドクロ)=洪国栄(ホン・グギョン)の妹。
公式サイトによると
無邪気で明るい、でも気弱な女の子。
兄を訪ねてきた時に親切にしてくれたドギムを、”姉”のように慕う一面も。
野心家の兄により、子どものいない孝懿(ヒョイ)王后に代わり“次の国王”となる人物を産む期待をかけられる。
「赤い袖先」を見て、側室と呼ぶには幼いのでは?と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
史実でも、彼女が嫁いだのが”13歳”の時。
(当時としては、決して早すぎるとは言えない年齢ですが)パク・ソギョンさんのように、あどけなさの残る側室だったのかもしれません。
- チ・ソンウォンさん (27)
出典:https://program.imbc.com/isan
「イサン」の元嬪(ウォンビン)は、もう少し大人の雰囲気。
「一族の期待」、ことに朝廷内で並ぶ者がいないほど高い地位に登り詰めた兄・洪国栄(ホン・グギョン)の望みを知っているからこそ、世継ぎを産むプレッシャーを痛いほど感じていたのでしょう。
”自身の嘘”が恵嬪(ヘビン)と孝懿(ヒョイ)王后に知られ、厳しく叱責されたのち、「いのちの灯火」が消えていきます。
旅立つ間際の演技は、やはり10代前半の女の子より、チ・ソンウォンさんくらいの世代がしっくりくるようです。
和嬪(ファビン)尹(ユン)氏
- イ・ソさん (23)
出典:https://www.hancinema.net/korean_Yi_Seo.php
元嬪(ウォンビン)の死去により、”側室”となった和嬪(ファビン)
老論(ノロン)の後ろ盾もあり、その地位も盤石かと思われましたが、和嬪(ファビン)が焦れば焦るほど、イサン=正祖(チョンジョ)の気持ちをつかむことができずにいる女性。
恵嬪(ヘビン)が彼女の女官としてつけたドギムに、嫉妬。
あからさまな意地悪をしたために、サンから遠ざけられてしまいます。
若さゆえ、感情に任せた軽率な言動で宮廷の味方を失うという、ちょっと悲しい役。
イ・ソさんには気の毒ですが、“これくらいの意地悪しそう”という雰囲気あります。(あくまでも個人的な感想です)
- ユ・ヨンジさん (24)
出典:https://program.imbc.com/isan
「イサン」の和嬪(ファビン)は、直接ソンヨン=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏に意地悪とするという場面はなかったように記憶しています。
ただし、家柄は和嬪(ファビン)の方が格上(ソンヨンは中人の身分)であることから、何でも自分の方が知っていると思っていたら、ソンヨンが答える場面などで怖い表情を見せますね。
宜嬪(ウィビン)が子どもを産んでから、和嬪(ファビン)の出番は少なくなるので、印象に残る場面は多くないかもしれません。
個人的には、エキゾチックな雰囲気の側室だな……と。
キャラクター設定として近い人物
イサンの護衛
- カン・テホ:オ・デファンさん (42)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
気難しいイサンに長く仕え、恋の悩みも、口に出さない思いも受け止める人物。
のちに「別雲剣(ピョルウンゴム)」となるくらい、剣術、武術の腕前に優れている。
「赤い袖先」では、緊張を和らげるお笑い的要素も併せもつキャラクター。
オ・デファンさんにぴったりだと思いませんか?
- パク・テス:イ・ジョンスさん (30)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_Yi_San.php
幼少期から、サンとはかけがえの無い友情を築く。
学問は苦手で、武術に優れている。
ソンヨンへの想いを封印して、主君サンに仕え、2人の幸せを願う男気のある人物。
「イサン」で最も出番が多かったのがパク・テスだと言われます。
正祖(チョンジョ)=イサンの死後、その息子=純祖(スンジョ)にも仕えているので。
撮影中に、イサン役のイ・ソジンさんと仲良くなり、プライベートでも遊びに行く仲だったとか。
気さくで、親しみやすい感じは、役柄も素もどちらにもあったのでしょうね。
イサン付き内官
- 内官:ユン・ヒョシクさん (42)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
護衛のカン・テホと共に、気難しいサンを支え続ける人物。
目配せや表情から、サンの言いたいことに気づき、代弁することも。
時に困り顔もみせる飄々とした内官です。
ある意味、神経質で偏屈な主君に仕えるので、正面衝突するより荒波をヒョイっとかわす感じの人物の方が務まりそう。
ユン・ヒョシクさんの漂わせる柳のような雰囲気が、この役に似合っているように感じます。
- ナム・サチョ:メン・サンフンさん (46)
出典:https://program.imbc.com/isan
イ・ビョンフン監督作品ではお馴染みのメン・サンフンさん。
元軍官という設定らしく、体格もよく、馬も乗りこなす人物。
頼りになる、山のような雰囲気。
正祖(チョンジョ)=イサンが、心を開いて話せる数少ない人物にぴったりの落ち着きと風格を感じます。
宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏の家族
父:思悼(サド)世子翊衛司(イギサ)・図画署(トファソ)画員
- 兄ソン・シク:ヤン・ビョンヨル (28)
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「逆賊の子(=父親が思悼世子に仕えていたため)」として、名前も身分も隠し、妹ドギムと離れ暮らしていた。
のちに妹ドギムが貯めたお金で、武官の試験を受ける。
彼の子も、武官の試験で正祖(チョンジョ)=イサンの目にとまる。
妹想いの優しいお兄さん。
登場シーンはさほど多くありませんが、物静かな雰囲気と、ハンサムすぎないルックス(失礼しました)が、サンの恋心に火をつける存在として合っている気がします。
- 弟ソン・ソンウク:ユ・ジョンソクさん (27)
出典:https://program.imbc.com/isan
ソンヨンが幼い頃に養子として預けた弟。
成人して、姉を遠くから見守る。
天主教(カトリック)の信者で、正祖(チョンジョ)=イサンを襲撃した一味に仕立て上げられる。
ソンヨンは、再会した弟を助けるため危険を冒す。
悪事を犯しそうにない、やさしい雰囲気をもつユ・ジョンソクさんだからこそ、”濡れ衣なのだろう”と視聴者にも伝わりますね。
「赤い袖先」「イサン」両作品とも、宜嬪(ウィビン)の家族の存在により、一時的に宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏は非難される目に遭います。
ここまで、両作品に共通する人物、設定が同じ/似ている人物を取り上げました。
次は、作品内で描かれた共通する出来事について見比べていきましょう。
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赤い袖先とイサンを徹底比較!~出来事編~
ここからは、「赤い袖先」「イサン」の順に、共通する出来事を解説していきます。
イサン暗殺未遂
[韓ドラ閑話]#イ・サン
正祖暗殺未遂事件‼️
ドラマでは即位当夜に事件が起きてますが史実と違います。
ところで正祖が即位し、また刺客が王宮深く迄侵入したこの事件はどこで起きたのか?正宮とされた景福宮は秀吉の朝鮮出兵時(1592年に焼失)再建されていません。
どうやら慶熙宮みたいです⁉️ pic.twitter.com/GfzwGpzIvu— 校理 (@rangokunai_s) January 6, 2022
「赤い袖先」
- 王命を待たず、護衛らと自ら虎狩りに出向く世孫サン。
虎ではなく、自分を狙った矢に気づいたサンは、護衛の中に刺客がいることを知る。
(サンの暗殺に失敗した人物は、口封じのため殺害される)
- 病の英祖(ヨンジョ)に代わり、陵幸(陵墓へ墓参りに行くこと)を命じられたサン。
提調尚宮(チェジョサングン)チョ氏をリーダーとする「廣寒宮(クァンハングン)」による攻撃が始まる。
”ドギムの揚げた危険を知らせる凧”によって、事前に暗殺計画を察知したサンらはかろうじて謀反を制圧する。
「イサン」
- 真夜中に部屋に忍び込んだ刺客に襲われる青年サン。
護衛が駆けつける前に自ら取り押さえたが、刺客はその場で毒をあおり命を絶つ。
その後、刺客の遺体が消えたことでサンが乱心したと噂される。
この事件により、サンは護衛の中に刺客の仲間がいることに気づく。
- 英祖(ヨンジョ)とサンは、行幸(宮廷外に出かける)へ。民衆の様子を知るための巡察で、(サンの王位継承に反対する一味が)サン暗殺の計画を画策。
洪国栄(ホン・グギョン)、パク・テスら護衛官の機転により、暗殺は未遂に終わる。
行幸先から宮廷へ戻る道中でも、崔錫周(チェ・ソクチュ)と鄭厚謙(チョン・フギョム)による暗殺計画が行われる。
洪国栄(ホン・グギョン)の用意周到な計画、パク・テスの身を挺した行動により、またしても暗殺は失敗に終わる。
- 貞純(チョンスン)王后と兄・金亀柱(キム・ギジュ)は、宴を利用して爆薬を用いたサンの暗殺計画を着々と準備する。
→ 貞純(チョンスン)王后と、和緩(ファワン)翁主・鄭厚謙(チョン・フギョム)親子の仲が、拗れ始める
貞純(チョンスン)王后は鄭厚謙(チョン・フギョム)に計画を知られたことで、暗殺実行に反対する。
しかし金亀柱(キム・ギジュ)は、「儺礼戯(ナレヒ)=悪鬼を追い払う宮中儀礼」で用いる花火に爆薬を仕掛けさせる。
パク・テスはサンに危険を知らせるため、宴の花瓶に向かって発砲。席を離れたサンは難を逃れる。
- 亡き父・思悼(サド)世子の死に関わる証拠を探すサン。
そのことを知った貞純(チョンスン)王后は、英祖(ヨンジョ)がサンに譲位する前に暗殺しようと私兵を送る。
かろうじて敵を撃退したサンは、証拠の品を手に入れ宮廷に戻る。
サンの暗殺に失敗したことを知った貞純(チョンスン)王后は、英祖(ヨンジョ)に毒となる薬を飲ませようとする。
内侍長の判断により、投薬は行われなかったが英祖(ヨンジョ)は再び病に倒れる。
証拠を手に、英祖(ヨンジョ)の真意は、「譲位ではなく廃位」だと主張する貞純(チョンスン)王后。
王后は軍も掌握。「王位を奪おうとしているサンを倒す」という名目で攻撃をかけさせようとする。
あわやという場面で、病床にいるはずの英祖(ヨンジョ)がサンと共に現れる。
このことにより、サンへの攻撃の理由が消失。
暗殺未遂事件に関わった人間はすべて捕縛。貞純(チョンスン)王后も連行される。
- 左遷されていた鄭厚謙(チョン・フギョム)は、サンの即位式を利用して、彼を暗殺しようとする。
洪国栄(ホン・グギョン)、パク・テスらにの動きより、暗殺計画の全貌をサンも事前に察知。
刺客を捕らえ、即位式は無事に終了する。
が、捕らえられたのは囮の刺客だった!
即位式が終わり、警備の手が緩んだ夜に刺客が国王となったイサン=正祖(チョンジョ)を狙う。
洪国栄(ホン・グギョン)、パク・テス、ソンヨンの機転と活躍、サンの孤独かつ勇敢な闘いにより、刺客たちを制圧。
失敗を知った鄭厚謙(チョン・フギョム)は、母である和緩(ファワン)翁主だけでも逃がそうとする。
- 華城(ファソン)への行幸
正祖(チョンジョ)の念願だった「華城(ファソン)」が完了。
母・恵嬪(ヘビン)の還暦祝いを名目に、父・思悼(サド)世子の墓へ行幸。
華城(ファソン)のお披露目を行う。
貞純(チョンスン)王后は、老論(ノロン)派の大臣らと共謀。
行幸を利用して、正祖(チョンジョ)を暗殺しようとする。
精鋭部隊の活躍で、刺客らを制圧。関わった大臣らは斬首刑に処せられる。
※逮捕された大臣たちは、老論(ノロン)が続くよう王后の関与を否定し続ける
貞純(チョンスン)王后は大妃殿を追い払われ、みすぼらしい居所へ移動させられる。
「赤い袖先」では2回描かれた、イサンへの暗殺未遂事件。
歴史上も正祖(チョンジョ)=イサンへの暗殺は、何度も行われた記録があります。
即位4日後にも刺客が宮殿に忍びこむ事件が発生。
「イサン」では、少なくとも7回、サンの命を狙う事件が描かれています。
“正祖(チョンジョ)実録でも
『服を脱ぐことすらできずに眠る日が何か月続いたかわからない』
と自らの世孫時代を回顧している”
出典:韓国ドラマガイド イ・サン 第2巻
とあるそうですから、「イサンは常に暗殺の危機にあった」と言っても過言ではないと思われます。
イサン VS 和緩(ファワン)翁主
「赤い袖先」
- サンが、禁書とされている「史記」を手元に置き読んでいることを、廣寒宮(クァンハングン)と協力して淑儀(スギ)文(ムン)氏とともに英祖(ヨンジョ)の耳に入れる和緩(ファワン)翁主。
これは「英祖(ヨンジョ)の逆鱗その1:身分の低い雑用係(ムスリ)の子であること」を連想させる文章があるため、禁書の命を破ったサンを陥れる罠となった。
「史記」が届けられたときに、肝心の頁は破られていた(幼いドギムが機転をきかせ、破り取った)。
このため、英祖(ヨンジョ)は罰を与えるどころか、サンの行為を褒めることになる。
- サンは自派(世孫派)同徳会を秘密裏に開くため、妓房(キバン)を利用。
そこには、サンの妹、清衍(チョンヨン)郡主(クンジュ)と、淸璿(チョンソン)郡主(クンジュ)の夫たちもいた。
妓房(キバン)への出入りを嗅ぎつけた和緩(ファワン)翁主と鄭厚謙(チョン・フギョム)は、そのことを英祖(ヨンジョ)の耳に入れることに成功。
聖君を目指すどころか、妓生にうつつを抜かす(としか見えない)サンに、英祖(ヨンジョ)は禁足令を出し、読書すら禁じる。
- 王族のみの宴の準備をする貞純(チョンスン)王后、恵嬪(ヘビン)たち。
皆が英祖(ヨンジョ)のために料理を準備したと聞き、彼は満面の笑みを浮かべる。
ある皿*を目にした英祖(ヨンジョ)の顔色が変わり「誰が準備をしたのか!」と激昂。
焼けた火箸を恵嬪(ヘビン)に投げつけようとするが、それをサンは素手で防ぐ。
*その皿に盛り付けられていたのは「柿とケジャン=生の蟹を醤油だれに漬け込んだ料理」
これは「英祖(ヨンジョ)の逆鱗その2:兄・景宗(キョンジョン)を毒殺した疑いがある」に触れる
これは、生来身体が丈夫ではなかった景宗(キョンジョン)の死因とされる「蟹と柿の食べ合わせ」を連想させるもの。
英祖(ヨンジョ)が即位してから、彼が王位を狙って景宗(キョンジョン)に食べさせたという噂が流れた。
この英祖(ヨンジョ)の怒りを買う料理にすり替えることが可能な人物は、和緩(ファワン)翁主。
それに気づいた貞純(チョンスン)王后は、彼女に釘を刺す。
この後、いくつかのストーリーを経て、英祖(ヨンジョ)はサンに王位を譲ることを皆の前で明言。
鄭厚謙(チョン・フギョム)は、サンに許しを乞い「自分の命を差し出す代わりに母・和緩(ファワン)翁主の命を奪わないでいてほしい」と願う。
「イサン」
- 老論(ノロン)の崔錫周(チェ・ソクチュ)と組み、清への貢物「白布」を失わせる。
→ ソンヨンの機転と仲間の茶母(タモ)たちの働きにより、貢物の件は解決
事件の真相が明るみに出ることを恐れた和緩(ファワン)翁主、鄭厚謙(チョン・フギョム)、崔錫周(チェ・ソクチュ)らは会合を開く。ここで、黒幕が貞純(チョンスン)王后であることも視聴者に明かされる。
鄭厚謙(チョン・フギョム)の計略で、サンの通達を偽装。
捕らえられていた者たちの口を封じる。
英祖(ヨンジョ)が真相を調べるよう命じた洪麟漢(ホン・イナン)も、崔錫周(チェ・ソクチュ)によって「反世孫派」になっていた。
- 武官の採用試験で「思悼(サド)世子を死に追いやった英祖(ヨンジョ)の罪を問い、サンを讃える」回答を出す人物を鄭厚謙(チョン・フギョム)が手配。
また、英祖(ヨンジョ)を狙った刺客が持っていた紙に記された文字、見つかった連判状などから、「思悼(サド)世子の元護衛官らとサンが手を組み、王位を狙っている」と英祖(ヨンジョ)に思わせた。
真相を探っていたサンによって、和緩(ファワン)翁主らが背後にいることが突き止められる。
が、貞純(チョンスン)王后により、兵曹判書(ピョンジョパンソ)一人が自害して罪を背負うよう仕向けられる。
*和緩(ファワン)翁主は、宮廷から出され実家暮らしへ
(その後許され、ふたたび宮廷での生活に戻る)
- 前述の「貞純(チョンスン)王后と兄・金亀柱(キム・ギジュ)による爆薬を用いたサン暗殺未遂」で、王后らとの仲がこじれた和緩(ファワン)翁主・鄭厚謙(チョン・フギョム)親子
英祖(ヨンジョ)の厳命で、真相解明へと向かいそうな気配を察知。
崔錫周(チェ・ソクチュ)と共に貞純(チョンスン)王后と手を切ろうとする。
この動きにより、英祖(ヨンジョ)とサンは、和緩(ファワン)翁主だけでなく貞純(チョンスン)王后も、「反世孫派」として力をふるっていたことを知る。
- 和緩(ファワン)翁主は、英祖(ヨンジョ)の怒りを買った貞純(チョンスン)王后を切り捨て、鄭厚謙(チョン・フギョム)を王位に就ける企てを実行に移しはじめる。
しかし、英祖(ヨンジョ)の病により、思うように事が運ばない和緩(ファワン)翁主。
その間に、貞純(チョンスン)王后は着々とふたたび権力を手中に納める。
- 和緩(ファワン)翁主・鄭厚謙(チョン・フギョム)親子は、多額の金を使って即位後のサン=正祖(チョンジョ)の暗殺を画策(前述)
これも失敗に終わる
「赤い袖先」の和緩(ファワン)翁主は、父である英祖(ヨンジョ)の溺愛を利用して、子どもじみた嫉妬や怒りでサンを陥れようとするタイプ。
「イサン」の和緩(ファワン)翁主は、直接、間接にサンの命を狙い、失脚を目論むタイプ。
これは、鄭厚謙(チョン・フギョム)の描かれ方の差もありそうです。
「イサン」の鄭厚謙(チョン・フギョム)は、自分も王族であり、王位に就く能力があると自負。
「赤い袖先」の平民暮らしから、急遽王族に加わったコンプレックスの強い鄭厚謙(チョン・フギョム)とは、かなり性格が異なります。
イサン VS 貞純(チョンスン)王后・金(キム)氏
「赤い袖先」
あまり大きな対立は描かれていません
- 揀択(カンテク)
正室である孝懿(ヒョイ)王后とのあいだに、未だ世継ぎが生まれないサン=正祖(チョンジョ)
内命婦(ネミョンブ)の長として、揀択(カンテク)令をだす。
側室は自分で決めるというサン=正祖(チョンジョ)
貞純(チョンスン)王后は、政策のため都を離れさせられた兄・金亀柱(キム・ギジュ)のこともあり、譲らない。
この時、洪徳老(ホン・ドクロ)=洪国栄(ホン・グギョン)の妹が元嬪(ウォンビン)として入宮する。
- 兄の帰都願い
流刑地にいる兄・金亀柱(キム・ギジュ)の健康状態が良くないことを知った貞純(チョンスン)王后。
イサン=正祖(チョンジョ)に、都へ戻してくれるよう願い出る。
しかし、イサン=正祖(チョンジョ)は御医(オイ)を金亀柱(キム・ギジュ)のもとへ送ることは認めても、本人を都へ戻すことは拒絶。
→ このこともあり、貞純(チョンスン)王后は、和嬪(ファビン)に肩入れする
- ドギムを自分付きの女官に望む
イサン=正祖(チョンジョ)の気持ちを知っている貞純(チョンスン)王后。
ドギムが後宮入り(=サンの側室になること)を拒み続けていることも。
「和嬪(ファビン)ではなく、自分に仕える女官にならないか」と持ちかける。
(自分の女官にしてしまうと、サンも手を出すことができない)
丁重に断られ、落胆する王后。
自分のものにならないのであれば、(サンが大切に思っている女性であろうと)潰してしまうことを決意する。
→ このこともあり、貞純(チョンスン)王后は、和嬪(ファビン)に肩入れする
- ドギムの私通
国王以外の男性との結婚は認められない宮女。
和嬪(ファビン)の訴えで、ドギムに「私通(=男女が密かに情を交わすこと)」の疑いがかかる。
貞純(チョンスン)王后による尋問が続く。
兄を守るため、何も言い訳をせず罪を認める「はい」を繰り返すドギム。
たとえ国王であっても、私通の宮女を無罪放免にはできず焦るイサン=正祖(チョンジョ)
そこに恵嬪(ヘビン)が現れ、相手と思われている人物がドギムの兄であり、ふたりの父が思悼(サド)世子の翊衛司(イギサ)であったことを証言する。
「イサン」
かなりアグレッシブに行動し、サンへの容赦ない攻撃を重ねる貞純(チョンスン)王后。
「イ・サン暗殺未遂」「イ・サン VS 和緩(ファワン)翁主」と重複する出来事は省略します。
- 医官の派遣
行幸のなか、疫病に倒れた英祖(ヨンジョ)
このまま英祖(ヨンジョ)が回復しなければ、世孫サンが力を持つことを恐れる貞純(チョンスン)王后。
民衆の治療のため、内医院(ネイウォン)から医官を派遣しようとするサンと真っ向から対立する。
- 宣旨(せんじ)を盗む
病床の英祖(ヨンジョ)は、都承旨(トスンジ)を呼び、全権をサンに一任する宣旨を書きとらせる。
貞純(チョンスン)王后は、その宣旨が公になる前に盗み手に入れる。
→ かなりの重罪です
その後回復した英祖(ヨンジョ)は、自身の出した宣旨がないことに激怒。
貞純(チョンスン)王后は、「サンが大臣らの反発を買わないために、自分が行った」と釈明する。
- 兄を呼び寄せ、恩彦君(ウノングン)恩全君(ウンジョングン)に接近
地方にいた兄・金亀柱(キム・ギジュ)を都へ呼び寄せ、サンの異母弟である恩彦君(ウノングン)恩全君(ウンジョングン)を宮廷に呼ぶ。
サンを廃して、意のままになる後継者を手懐けようとする貞純(チョンスン)王后。
→ 「垂簾聴政」の野望を持つ
- 洪国栄(ホン・グギョン)と手を組む
軟禁状態の貞純(チョンスン)王后は、利害が一致した洪国栄(ホン・グギョン)と手を組む。
絶大な権力を持つ洪国栄(ホン・グギョン)により、イサン=正祖(チョンジョ)への謁見を求める。
- 崔錫周(チェ・ソクチュ)と手を組む
イサン=正祖(チョンジョ)の政治改革の一部を後押しする=老論(ノロン)を動かす代わりに、自身の軟禁を解かせようと働きかける。
→ 正祖(チョンジョ)は、彼女を大妃殿に戻す
- イサン=正祖(チョンジョ)の狙撃犯
ふたたび洪国栄(ホン・グギョン)と手を組んだ貞純(チョンスン)王后。
狙撃事件に関わった者たち、として“天主教(カトリック)信者”たちの情報を洪国栄(ホン・グギョン)に与える。
→ 「イサン」では、ソンヨンの弟・ソンウクが武官の放った矢でケガをする
※史実では、正祖(チョンジョ)亡き後、貞純(チョンスン)王后は、天主教(カトリック)信者を弾圧する
- 完豊君(ワンプングン)の世子冊立
ここでも洪国栄(ホン・グギョン)と手を組んだ貞純(チョンスン)王后。
まず、イサン=正祖(チョンジョ)の異母弟・恩彦君(ウノングン)の子、湛(チュン)を元嬪(ウォンビン)の養子に迎える。
次に、彼を「完豊君(ワンプングン)」として世子として認められるよう、根回しをする。
- 金燈(クムドゥン)の行方
生前、英祖(ヨンジョ)がイサン=正祖(チョンジョ)に渡した箱=「金燈(クムドゥン)」を探す貞純(チョンスン)王后。
その中には、英祖(ヨンジョ)の遺言ともいえる「思悼(サド)世子の死を悔やむ」「貞純(チョンスン)王后を廃位する」という書が入っていた。
それを奪えば、サンの王位継承が正当なものであると証明できず、攻撃材料となると判断した王后はあらゆる手を使って金燈(クムドゥン)の行方を追う。
王の執務室を襲わせた王后だったが、肝心の金燈(クムドゥン)は見つけられない。
イサンと洪国栄(ホン・グギョン) 出会いと別れ
「赤い袖先」
- 出会い
幼い世孫サン。
共に勉学をする仲間として、傍にいたのが洪徳老(ホン・ドクロ)=洪国栄(ホン・グギョン)
自身の危うい立場を身をもって感じていたサンは、なかなか洪国栄(ホン・グギョン)にも心を開かない。単なる“ご学友”であった。
その関係が変わったのが、禁書「史記」事件(前述)
英祖(ヨンジョ)が自分の目で確かめるため、本を取り寄せると、問題の頁は破りとられていた。
英祖(ヨンジョ)の前では、「おじいさまの禁じているところを読まないために」自分で破っておいたと嘘をついたサン。
危機を察して、洪国栄(ホン・グギョン)が破りとってくれたのだと思っていた。
ここから、二人の信頼関係が始まる。
- 別れ
サンの信頼と異例の出世を過信して、徐々に傲慢になる洪国栄(ホン・グギョン)
妹・元嬪(ウォンビン)の死に、中殿=孝懿(ヒョイ)王后が関わっていると思い込み、女官たちを拉致。罪をでっちあげようとする。
さらにサンの命令に背いて、廣寒宮(クァンハングン)を焼き払うことなく、私物化。
「民は自分の家族」と言い切るサンにとって、奎章閣(キュジャンガク)にいる庶子の文官たち、奴婢、女官すべて大切な存在。
しかし、洪国栄(ホン・グギョン)の「役に立たない者は切り捨て、代わりがいるものは挿げ替えればよい」という考えは変わらなかった。
「どれだけ私が待とうとも、君は私の人=全てを理解する味方にはならない」
こう言って、洪国栄(ホン・グギョン)に”極刑”を言い渡す覚悟があることを示すサン。
主君の苦しい胸の内を察したカン・テホによって、”辞職”の選択肢を与えられた洪国栄(ホン・グギョン)
死を目前にして、かつて告げることのできなかった真実を書き残す。
それは、禁書の頁を破りとったのは”幼い女官見習い”だったこと。今なら、それが誰だったかわかる気がすると。
カン・テホを通じて、洪国栄(ホン・グギョン)の死を知るサン。
悲しみと痛みでひとり涙を流す。
「イサン」
- 出会い
武官試験に受かりたい、けれど筆記試験で通りそうにないパク・テス。
一風変わった男性に出会う。
まだ下級役人のその男の名は、洪国栄(ホン・グギョン)
「イサン」で洪国栄(ホン・グギョン)が登場するのは、テスとのやり取り場面から。
その後、試験の回答を通じてサンを窮地に陥らせようとした事件の真相を、洪国栄(ホン・グギョン)とパク・テスは一緒に探る。
そこから徐々にサンと洪国栄(ホン・グギョン)の接点が生まれていく。
役職は低いものの、頭脳明晰で行動力のある彼をサンは信頼。
文字どおり“ブレーン”として、彼を頼りにします。
- 別れ
周囲からどれだけ非難されても、サンは洪国栄(ホン・グギョン)を庇い続ける。
それは、自分の側室として妹を入宮させても変わらない。
その信頼が、徐々に疑念に変わり始めるのは、洪国栄(ホン・グギョン)が貞純(チョンスン)王后と手を組み始めた頃からではないでしょうか。
”無実”の天主教(カトリック)信者たちを、王后の情報のみで武力制圧。
イサン=正祖(チョンジョ)の異母弟・恩彦君(ウノングン)の子、湛(チュン)を元嬪(ウォンビン)の養子に迎える。
しかも、彼を完豊君(ワンプングン)として世子に冊立させようとする。
貞純(チョンスン)王后との内通を知った孝懿(ヒョイ)王后が、洪国栄(ホン・グギョン)に釘をさすと、妹・元嬪(ウォンビン)の死も含め、彼は孝懿(ヒョイ)王后を逆恨み。暗殺を企てる。
それでも、サンは彼を死刑にはせず流刑にとどめる。
流刑地で病にかかった洪国栄(ホン・グギョン)の薬をテスに託す。
危篤に陥った彼のもとへ駆けつけるサン。
最後は悲しい別れでしたが、サンの心には友人であり同志でもあった洪国栄(ホン・グギョン)は生き続けます。
「赤い袖先」では、幼少期からの知り合いであり友人という設定。
「イサン」は、不安定な世孫という地位を支えてくれる右腕という設定。
貞純(チョンスン)王后、孝懿(ヒョイ)王后の描かれ方が両作品で異なることもあり、洪国栄(ホン・グギョン)が徐々に信頼を失っていく過程、出来事も違う表現になっています。
英祖(ヨンジョ)の病
「赤い袖先」
- 10日前の王命を忘れ、再び同じ命を出す
- 御医(オイ)の差し出した処方箋には、認知症の治療に用いる薬が書かれていた
- 提調尚宮チョ氏の計略により、ドギムに暎嬪(ヨンビン)の遺品を盗んだ疑いがかけられるが、当時のことを英祖(ヨンジョ)は思い出せない
→ 当時のことを必死に語るドギムの言葉で思い出す
- サンを思悼(サド)世子と思い、混乱する
→ サンの涙の訴えで、我にかえる
- 金縢之詞(クムドゥンジサ)=思悼(サド)世子の命と引き換えに、サンの即位を認めることを認めた書の隠し場所を思い出せない
→ 雷鳴がキッカケで思い出す
「イサン」
- 突然、貞純(チョンスン)王后の茶を所望する英祖(ヨンジョ)。翌日にはそのことを覚えておらず、王后を追い返す
- 王后は葛根を用いて(ドラマ上の設定)英祖(ヨンジョ)が認知症か調べる
- 英祖(ヨンジョ)の病態を利用して、貞純(チョンスン)王后は自身の幽閉を解き、兄・金亀柱(キム・ギジュ)を赦免させる
- 英祖(ヨンジョ)は、ソンヨンと共に記憶をとどめる訓練を始める
- 感情の起伏が激しくなる
両作品とも、英祖(ヨンジョ)の認知症の症状で、サンの地位が危うくなるという場面が描かれます。
実際に、英祖(ヨンジョ)が現代でいう認知症だったのかは断言できませんが
『記憶があいまいになった』
『サンに「今後、私の間違った言葉が宣布されないように、お前が制御してほしい」と頼んだ』
という記録が残っているそうです。
出典:韓国ドラマガイド イ・サン 第2巻
2つの作品に共通して描かれた出来事もあれば、片方のみに登場するものもあります。
その理由は
1:話数の違い
「赤い袖先」は当初の予定より1話延長になって全17話。
「イサン」は17話増え、全77話。
史実であっても「赤い袖先」では、「イサン」と同じ内容を詰め込むのは無理ですよね。
2:主要ストーリーの違い
「赤い袖先」は、かなりの部分をサンとドギムのラブストーリーが占めます。
「イサン」でも、サンとソンヨンのもどかしいようなラブストーリーもありますが、友情の部分もあれば、激しい政争を描いた話も多数。
登場人物の数も、「イサン」が圧倒的に多いですしね。
ストーリーの違いはあれど、サンとドギム、サンとソンヨンの一途な恋心にキュンときた方も多いでしょう。
次は、そのラブラインに絞ってお届けします。
※「赤い袖先」「イサン」の関連記事も、ぜひあわせてどうぞ♪
このように同じ「イ・サン」という同じ人物に焦点を当てながらも、描き方の違う「赤い袖先」と「イサン」。
赤い袖先とイサンを徹底比較!~ラブライン編~
まずは、赤い袖先のラブラインから見ていきましょう。
赤い袖先
■ヒロイン:ソン・ドギム=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏
サンの一途で変わらない思いが続くのは、ドギム=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏に向かう愛。
幼い頃、暎嬪(ヨンビン)の後宮で出会った女の子。
彼女が誰だったのか探し続けたものの、名前すらわからずにいた……
◆ある意味「現代ドラマ」のような再会、トキメキシーン。
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
最悪の出会い(実は再会)だったにも関わらず、いつしか互いに相手を探してしまうように。
身分を隠して、書庫で会うドギムとの会話を楽しむサン。
反省文を書かせ、その反応を意地悪く楽しむサン。
それまで気難しい表情ばかりだった彼が、微笑んだり、思い出し笑いをしたり。
気の休まる相手を見つけたようです。
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
サンは、周りからみてすぐに分かるくらい、真っ直ぐにドギムを見つめ続けます。
「笄礼(계례 /ケレ)=女性の成人式」の練習で髪を上げたドギムが、王の寵愛を受けたのかと勘違い。
また、具合が悪いと言うドギムの額に手を当てたり。
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
ドギムは、ほのかなトキメキを胸の奥に秘め、辛い立場にいるサンを支える。
(外出も読書もできないサンのために、読み聞かせをするドギム)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
サンの窮地を救うため、貞純(チョンスン)王后の気持ちをつかむドギム。
そのおかげで、サンの罰はなかったことに。
また、ある時は、サンの沐浴を担当することになり、互いにドキドキ!
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
ドギムもサンにときめいているのですが、自分らしく生きることを模索する彼女には「自由を手放し、愛だけを頼りに生きること」への決断ができないのです。
貴重な蜜柑をドギムに渡し、愛の告白をするサン。
それを断るドギム。
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
断られても、拒まれても、サンはドギムを諦めきれず。
(さらに思いは募るばかり)
再会した兄シクと過ごす時間を喜ぶドギム。
事情を知らないサンの胸中は、嫉妬の嵐。
◆お互いに、幼い頃に暎嬪(ヨンビン)の後宮で会った相手だとわかった場面
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
◆サンの危機を教わったばかりの凧で知らせ、その無事に安堵する
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
このまま、ふたりの思いは通じるのか……と思いきや、さらに山あり谷あり。
サンに会えない切なさを感じつつも「王の女の一人として、身分の高い女性たちが側室として迎えられても耐えるしかない、待つしかない」生き方を受け入れられないドギム。
ここでも、ドギムはサンのために大活躍!
サンが無事に王位を継ぐ後押しとなる「金縢之詞(クムドゥンジサ)」の謎解きをし、さらに貞純(チョンスン)王后を動かす。
そんな彼女にあらためて告白しようとするサン。
サンの言葉を遮るドギム。
即位して3年・・・
今は正祖(チョンジョ)となったサンは、正式にドギムに結婚(側室として迎え入れたい)を求める。
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
「そばにいて欲しい」
「家族になりたい」
そのストレートな思いにも応えることができないドギム。
その間に、貞純(チョンスン)王后主導で揀択(カンテク)がなされ、洪徳老(ホン・ドクロ)=洪国栄(ホン・グギョン)の妹が、元嬪(ウォンビン)として入宮する。
本心では寂しくて仕方ないドギムですが、国王の務めとして元嬪(ウォンビン)の寝所で過ごすサン=正祖(チョンジョ)のことを思いながら居眠り。
途中で戻り、ドギムと並んで過ごすサン。
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
ある意味、じれったい展開です(笑)
本心とは裏腹に「一度も(サンを)男性として見たことがない」と言うドギムの言葉に傷ついたサン=正祖(チョンジョ)は、彼女に強引にキスを。
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
それでも「うん」と言わないドギムを、サンは宮廷から追放。
といっても、妹の清衍(チョンヨン)郡主に、ドギムの世話を頼むのですが。
再び、揀択(カンテク)がなされ、和嬪(ファビン)尹(ユン)氏が入宮。
ドギムのことを忘れるためにも、彼女を大切にすることを誓うサン=正祖(チョンジョ)の視界に、和嬪(ファビン)付きの女官として並ぶドギムの姿が!!
サンのただならぬ雰囲気とドギムに向ける視線。
サンとドギムが二人きりで会ったという話。
和嬪(ファビン)は、嫉妬でドギムにむち打つ罰を与え、洗濯を言いつける。
そんなドギムの姿を目にしたサンは、怒りで胸がいっぱいに。
ある時は、洪徳老(ホン・ドクロ)=洪国栄(ホン・グギョン)の死に涙するドギムを思わず慰める。
今度こそ、彼女を手放そう……そう思って背を向けたサン=正祖(チョンジョ)の袞龍袍(コンリョンポ)の袖をつかむドギム。
サンは彼女をしっかり抱きしめ、募る思いを打ち明ける。
(まだドギムは「YES」と言わない!)
和嬪(ファビン)がドギムを陥れようとしたこと、貞純(チョンスン)王后がドギムを自分の女官に望んだことなどがあり、彼女を側室として迎えることを決意したサン。
ドギムも彼の愛を受け入れる(やっと!)
出典:https://www.hancinema.net/korean_drama_The_Red_Sleeve.php
ここからは甘〜い時間へ!!
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
少しでも時間を見つけると、ドギム=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏のもとへ。
子どもも生まれ、サン=正祖(チョンジョ)の望んだとおり「家族」になる。
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
しかし、その幸せも長くは続きませんでした・・・
ふたりの間に生まれた最初の子を麻疹(はしか)で亡くし、二人目の子どもがお腹にいる宜嬪(ウィビン)は、看取ることもできず悲しみにくれる。
食事も摂らず、床につく彼女を慰め、また叱るサン=正祖(チョンジョ)
ようやく生きる気力を取り戻したドギム=宜嬪(ウィビン)
女官見習いの頃から仲の良かったヨンヒの投獄(その後死罪)
倒れたサン=正祖(チョンジョ)のための看病と朗読。
ドギムが意識を失い倒れてしまう!!
死の間際でも、自分より友達を優先するドギム=宜嬪(ウィビン)に、サンは
「一度でも、私のことを慕ってくれたことはあるのか」
と声をかける。
「お慕いする気持ちがなければ、どんな手段を使ってでも遠くへ逃げた」
「(サンの)そばにいると決めたのは私自身」
声にならない声でサンに応えるドギム。
「私が悪かった」
「私を置いて逝かないでくれ」
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
そんなサンの声が耳に届いたのか、どうか……
ドギム=宜嬪(ウィビン)は旅立つのです。
その後の揀択(カンテク)
どこか宜嬪(ウィビン)に似たところのある女性たちを選んだ貞純(チョンスン)王后らに、烈火の如く怒りをみせるサン=正祖(チョンジョ)
彼の言動で、「サンが愛した女性はドギム=宜嬪(ウィビン)だけ」ということが周知の事実に。
やり直した揀択(カンテク)で、サンが選んだのは宜嬪(ウィビン)に似たところがない女性。
のちの綏嬪(スピン)、純祖(スンジョ)の母となる人物だった。
ドギムのことを忘れるためにも、国王として仕事に励むサン=正祖(チョンジョ)
ドギムの命日を前に、彼女の友人でもあった提調(チェジョ)尚宮ギョンヒから、彼女の遺品を受け取る。
その中に大事にしまわれていた反省文の数々に、若かりし頃を思い出し、小さな宮女の制服を手にして「こんなに小さかったのだ…」と胸の奥に封印してきた涙を流す。
自身も病で床につき、夢か現か、不思議な時間を過ごすサン。
いつかのように別堂で、ドギム=宜嬪(ウィビン)の膝枕で眠るサン。
ハッと目を覚まし、門をくぐり宮廷に戻ろうとして、何かを思い出す。
見送るドギムのもとに戻るサン。
戻るべき場所に戻るよう諭すドギム。
ドギムのそばにい続けられるよう願うサン。
そんな彼を優しく抱きしめるドギム。
ふたりの永遠の愛は美しい花々に彩られ、輝く時間となった(END)
出典:http://program.imbc.com/redsleeve
「イサン」
■ヒロイン:ソン・ソンヨン=宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏
サンとソンヨンの出会いも幼少期。
米櫃に閉じ込められた父を助けたいサン。
彼と偶然出会ったソンヨンとテス。
「一生友達」だと3人は約束を交わします。
出典:https://program.imbc.com/Photo/
世孫サンへの濡れ衣(大量の銃)を晴らすために活躍したソンヨンとテスは、刺客に襲われ、テスのおじタルホとともに都を離れる。
9年後、青年へと成長したサン。
女官になることは叶わず、図画暑(トファソ)で茶母(タモ)として働くソンヨン、未だゴロツキのような生活をするテス、タルホの3人は都に戻っていた。
「白布事件」で自分の窮地を救ってくれた茶母(タモ)こそが、長い間探していたソンヨンだと気づくサン。ようやく3人は再会を果たす!
孝懿(ヒョイ)王后にも友として紹介されるソンヨン。
彼女は、いつしか自分がサンを慕っている気持ちに気づく。
サンの危機に胸を痛め、できる限り力になろうとするソンヨンの恋心は募るばかり。
しかし身分違いの恋は、胸の奥深くに秘めておくしかなかった。
尚宮の話を聞いた恵嬪(ヘビン)は、サンとソンヨンを引き離そうとする。
それは、清への使節団の一員として、ソンヨンに絵を学ばせるという名目での国外追放だった。
何も知らないサンは、旅立ちの前日ソンヨンを夜市に誘う。
二人で楽しい時間を過ごすサンとソンヨン。
彼女は、サンへの手紙をテスに託し、黙って清へと向かう。
翌日、ソンヨンが使節団の一員として出発したことを知ったサン。
政務を放り出し、一行の後を追うが彼女の乗った船は出航してしまっていた。
清で行方不明になったソンヨンを心配するサンとテス。
彼女はひとり過酷な長旅をして、都=漢城(ハンソン)へたどり着く。
死の危機にあったソンヨンに手厚い治療を受けさせるサン。
彼もまたソンヨンを友としてではなく、愛していることに気づく。
※死期が近いことを悟った英祖(ヨンジョ)は、サンを支えてくれたことの礼の意味を込めて、”ソンヨンに母=淑嬪崔氏=トンイの形見の指輪”を渡す
※「指輪のエピソード」について詳しくは、こちらの記事で解説しています↓↓
即位して国王・正祖(チョンジョ)となったサン。
孝懿(ヒョイ)王后は、ソンヨンを側室に迎えたいと願う。
恵嬪(ヘビン)は、洪国栄(ホン・グギョン)に彼の妹を側室に迎えることを提案する。
- テスは、ソンヨンに彼女の気持ちを尋ねる
ソンヨンは「サンの側室となって、彼を近くで守りたい」と答える
身分の低い、後ろ盾のないソンヨンのことを認められない恵嬪(ヘビン)
サンに、洪国栄(ホン・グギョン)の妹を側室として迎えるよう迫る。
サンを諦め、画員になることを選んだと嘘をつくソンヨン。
その答えにサンはガッカリする。
- 側室となった元嬪(ウォンビン)も、婚礼の晩、夫となったサンが来ないことを寂しく思う
元嬪(ウォンビン)の死後、新たな側室選びが始まる。
サンはテスからソンヨンの本心を聞く。
恵嬪(ヘビン)が反対する身分の低さを理由に、サンの求婚を拒むソンヨン。
しかし、彼女の本心を知るサンは「王としてではなく、一人の男として」気持ちを伝えていると告白。ソンヨンもその思いを受け入れる。
- 孝懿(ヒョイ)王后は、ソンヨンのために婚礼の準備を進める
サンとソンヨンの婚礼の日
出典:https://program.imbc.com/Photo/
ソンヨンは宮廷のしきたりを学び、側室として必要なことを身につけようと励む。
依然として、彼女を側室として認めようとしない恵嬪(ヘビン)
新たな側室を選ぶことにする。
- 和嬪(ファビン)が次の側室として選ばれる
が、サンは彼女のもとを訪れようとしない
ソンヨンが懐妊!
ここにきて、ようやく恵嬪(ヘビン)も彼女を側室として認めはじめる。
ほぼ同時期に、和嬪(ファビン)とソンヨンが出産。
ソンヨンが生んだ男の子が待望の世継ぎとなり、孝懿(ヒョイ)王后だけでなく、恵嬪(ヘビン)も喜ぶ。
出典:https://program.imbc.com/Photo/
母の身分が低いことを理由に、世子冊立に反対の声があることを知ったソンヨン。
傷つく我が子に、”英祖(ヨンジョ)からいただいた指輪”を首飾りとしてかけてやる。
恵嬪(ヘビン)は、指輪を見て英祖(ヨンジョ)の真意 “サンの伴侶として認める” ことを知る。
また、このことをサンに知らせる。
英祖(ヨンジョ)から贈られた指輪によって、世子として認められ、ソンヨンも宜嬪(ウィビン)の品階を与えられる。
しあわせも束の間・・・
世子となった息子を、麻疹(はしか)で亡くすサンとソンヨン。
その頃、2人目を身ごもっていたソンヨンは悲しみにも耐えようとする。
が、自分の異変に気づくソンヨン。
内密に医者のもとにいくと、すでに進行した肝臓の病であった。
お腹の子どものためにも、薬を飲まないことを決意するソンヨン。
サンに気づかれないよう気丈に振る舞う。
日ごとに悪化するソンヨン。
これ以上隠しきれないと悟り、療養のためと偽り宮廷を離れることにする。
ソンヨンの様子が気になったテス。
医師からソンヨンの病状を聞き出し、サンに告げる。
たとえ自分が死ぬことになっても、お腹の子どもだけは守りたいと願うソンヨン。
彼女がいなければ、自分は生きていけないと涙するサン。
(サンはテスを国中、そして清に派遣してまで治療法を探す)
ソンヨンは病に立ち向かうと決意。
サンの肖像画を描きたいと願い出る。
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テスが西洋医学の医師を連れてくることを知ったサン。
ソンヨンのもとへと急ぐ。
倒れているソンヨンを見つけるサン。
彼女は愛するサンに抱かれて息を引き取る。
出典:https://program.imbc.com/Photo/
ソンヨン亡き後、政務に没頭するサン。
数々の政策を実行に移す。
晩年・・・
過労が重なり、倒れたサン=正祖(チョンジョ)
死の淵を彷徨う彼のもとへ、ソンヨンがやって来る。
ソンヨンの声に励まされ、意識を取り戻したサン。
残された時間で精いっぱい政務にあたるのだった。
最後に、「赤い袖先」と「イサン」両作品の魅力の違いについて、わかりやすくまとめていきたいと思います!
赤い袖先とイサンを徹底比較!~まとめ~
今回は、キャスト・出来事・ラブラインの三方向から「赤い袖先」と「イサン」両作品を比べてみました。
- 恋愛+歴史+若さという感じがする「赤い袖先」
- 歴史+重厚という印象を受ける「イサン」
この違い、最初は平均年齢の差によるものかと思ったのですが、調べてみるとそうとも言えず。
途中で述べたように、話数の違い、主要ストーリーの違いにより描かれ方に差が出たという面も大いに関係ありそうです。
また、「イサン」制作当時には見つかっていなかった資料、史料が「赤い袖先」には反映されています。
※史実という面からは、別の記事で詳しく取り上げたいと思います。
ひと言でいうと
- サンの一途な愛を描いた「赤い袖先」
- サンの生涯の業績を描いた「イサン」
と言えるのではないでしょうか。
あなたの好きなイ・サンはどちらでしょう?
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