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奇皇后は実在した!世界史上屈指の下克上を成し遂げた女性の生涯とは!?

まりこ
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奇皇后 実在
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アラフォーのフリーランス。 
冬ソナブームの頃には興味がなかった韓ドラにハマって数年。

時代劇が好き。
そして復讐ドロドロ系にツッコミを入れたり、ラブロマンスにときめいたりの毎日です。

読み書きは今ひとつの耳だけハングルなので、最初に覚えた韓国語は、
「~씨(~ッシ)」「아이고(アイゴー)」「어머(オモ)」の3つ。

出典:https://www.imdb.com/title/tt3322566/mediaviewer/rm3807712256

ハ・ジウォンさんが演じたスンニャン(ヤン)こと奇皇后。

カッコ可愛く、しかも美しいその姿に同性のファンも急増したとか。

 

一方で、実在の奇皇后はその地位にもかかわらず、名前すら記録にない人物です。

「スンニャン」は、脚本家のお二人が 「山犬・狼の승냥이(スンニャンイ)」からつけた名前だといわれています

 

今回は、国内外で発表されている資料から “実在の奇皇后” についてお伝えします。

実は資料により記述に幅があり、「○○らしい、○○といわれている」というものが多くあります。

謎の多い奇皇后の実像に、少し迫ってみたいと思います。

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奇皇后は実在した!~人物編~

最初に奇皇后自身についてお伝えします。

■奇皇后という実在の人物

奇皇后

生没年:(諸説あり)

1315年頃〜1369または1370年(享年54または55)

 

名前:記録なし

 奇子敖(キ・ジャオ)の娘という記載のみ

 

■奇皇后を示す呼び名など

奇順女

・完者忽都(オルジェイ・クトゥク)

中国の小説では「美艶妃子」「皇妃奇完者」という表現もありました。

元の官僚は「杏瞼桃腮弱柳腰」と奇皇后について書き記しています。

 意味:杏の花のように白い顔、桃のような紅い頬、柳のような腰

奇皇后が元王朝の中で存在感を増していったころ、高麗美人がもてはやされたという話もありますので、やはり美人だったのでしょうね。

※本名が分からないのに「奇順女」と表記されるのは、「順帝(トゴン・テムル / 恵宗)のお妃(女)奇氏だから?」と思ったのですが、真偽のほどは不明です。

■奇皇后の家族~「高麗」編~

父:奇子敖(キ・ジャオ)

母:記録なし 

  李氏らしい(李幸儉の娘という資料もありました)

 

兄弟姉妹

長男(兄):奇軾(キ・シク:逝去)

次男(兄):奇轍(キ・チョル)

三男(兄):奇轅(キ・ウォン)

四男(弟):奇輈(キ・ジュ)

五男(弟):奇輪(キ・リュン)

長女(姉):記録なし(不明)

次女(姉):記録なし(不明)

三女:奇皇后

◆奇氏について 

奇氏は、韓国では多い姓ではありません。

本貫(父系の始祖出身地)は幸州(ヘンジュ)*ひとつなので、奇氏は同族ということになります。

*現在の京畿道(キョンギド)高陽(コヤン)市にあたります。

そのルーツは、(その存在が現時点では立証されたとは言えず神話に近い)古朝鮮 箕子(きじゃ)朝鮮48代王子奇友誠(キ・ウソン)が初代奇氏だと伝えられています。

 

なお、奇氏、鮮于(ソンウ)氏、韓(ハン)氏の3つは韓国で最古の姓だと言われています。

奇皇后のいた高麗時代だけでなく、その後、李氏朝鮮時代にも活躍した奇氏の末裔が何人もいます。

※奇氏の末裔について詳しくはこちら(奇皇后の兄と史実編)

■奇皇后の家族~「元」編~

夫:モンゴル帝国 第15代皇帝(元朝 第11代皇帝)トゴン・テムル

漢字表記:妥懽帖睦爾

※妥懽をハングル読みすると「タファン」になる

 

生没年 :1320年5月25日〜1370年5月23日(享年49)

廟号(びょうごう):恵宗 

諡号(しごう):順帝

※朱元璋に率いられた明の軍隊により、首都・大都を攻撃され北方に逃亡

このとき負けを素直に認めたため “明に帝位を譲った従順な皇帝” として“順帝” の諡(おくりな)を受けた

 

子ども:アユシリダラ

漢字表記:爱猷识理达腊

カナ表記は二通りあり、

アユシリダラは、英語表記Ayushiridraをもとにしたカナ表記

アユルシリダラは、ラテン語表記Ayurširidaraをもとにしたカナ表記

 

生没年: 資料により多少の違いあり

1340年1月23日〜1378年5月10日(享年38)

1340年1月23日〜1378年4月28日から5月26日のあいだ(享年38)

※1339年誕生という資料もある

 

廟号(びょうごう):昭宗 

諡号(しごう):武承和孝皇帝

 

◆奇皇后には子どもが2人いた? 

一部の中国での奇皇后に関する資料では、トゴン・テムルの次男トグス・テムルが、奇皇后の2番目の子どもとして紹介されていました。

(別の資料には、トグス・テムルはアユシリダラの異母兄弟と記されています)

トグス・テムル

漢字表記:脱古思帖木儿

 

生没年:1342年3月7日〜1388年11月1日(享年46)

 

昭帝(アユシリダラ)崩御により、北元第3代皇帝として即位する

 

廟号(びょうごう):平宗 

(元号から天元帝とも呼ばれる)

トグス・テムルが、トゴン・テムルの子どもであり、アユシリダラの弟であることは各種資料共通の記録です。

一方、母親が奇皇后と明記したものは数が少なく(現時点で)何ともいえません。

 

『天元帝 奇渥温 脱古思帖木儿』という表記もあるので、奇皇后の次子なのでしょうか?

 

次に、資料(史料)にみる奇皇后および関係する出来事をご紹介します。

※諸説あるため、資料により時期に多少の食い違いがあります

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奇皇后は実在した!~生涯編~


【奇皇后の生涯と主な出来事】

1320年代 のちの奇皇后(以後、地位に関係なく奇皇后と表記します)貢女(コンニョ)として元に送られる

※1333年という説もある

 

高麗出身の宦官 高龍普(コ・ヨンボ)/ 禿滿迭兒、奇皇后を皇室付きの女性に推薦する

「高龍普(コ・ヨンボ)と 禿滿迭兒(Tumender カナ表記不明)は別の人物」という説もある

 

最初はお茶を給仕する仕事についたといわれる

 

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지금 이 순간…하늘에서 눈이 내리며….

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奇皇后は美貌だけでなく、賢く、詩歌の教養もあったと伝えられている

 

トゴン・テムル、奇皇后を気に入る

奇皇后、トゴン・テムルの側室となる当時の皇后はダナシリ/ 答納失里

 

ダナシリは嫉妬深く、執拗に奇皇后をいじめたという

鞭で打つ、焼きごてを当てるなど

奇皇后がダナシリの仕打ちに耐えかねて、トゴン・テムルの前で号泣したという話もある

 

1335年 ダナシリの兄タンキシュ/ 唐其勢 とタラカイ/ 塔刺海 が謀反を起こしたことで、ダナシリは皇后の地位を剥奪される

2ヶ月後、バヤン/伯顔の命により幽閉中のダナシリ死亡

このとき用いられたのが “鴆毒(ちんどく)” といわれている

 

ドラマ「奇皇后」で、コルタがタファンに密かに飲ませ、その体を蝕ませたのが “鴆毒(ちんどく)” でしたね。

 

1337年 バヤン・クトゥク/ 伯顔忽都 正皇后に冊封される

トゴン・テムルは寵愛する奇皇后を正皇后にしようとしたが、バヤンらの猛反対で断念する

バヤンらの奇皇后に反対する第一の理由は、奇皇后が元の血筋ではなく、高麗出身者であったため

 

1340年 奇皇后アユシリダラを産む

※ほかに1338年、1339年という資料もあり

皇子を産んだことにより奇皇后は第二皇后に冊封される

逆にバヤン・クトゥクは、宮廷から遠ざけられたといわれている

 

奇皇后の冊封により、高麗の奇家にいくつかの特権が与えられる

 

父 奇子敖(キ・ジャオ):すでに亡くなっていたため、栄安(ヨンアン)王として追尊

母 李氏某栄安(ヨンアン)王夫人として、高麗王による訪問を受ける名誉や元の大都公式訪問の権利を受ける

 

兄 奇轍(キ・チョル):参知政事(さんちせいじ)

兄 奇轅(キ・ウォン):翰林学士(かんりんがくし)

など高位を得る

※詳しくはこちらの記事(奇皇后の兄と史実編)で解説しています。

 

皇后の地位を得た奇皇后は、高麗出身者で自身の派閥を形成

皇室の財政を手中に収めたことで、奇皇后の発言力が増す

彼女の右腕として朴不花/ パク・ブルファが名を知られている

 

(この頃から漢民族を中心とした紅巾の乱が各地で起こる)

 

1353年 アユシリダラ皇太子として認められる

このとき奇皇后は、重臣たちを買収したと伝えられている

 

(この頃、反乱軍=紅巾の乱の制圧に向かったタルタル(トクト)/ 脱脱 が、ハマ/ 哈麻 の姦計により失脚、毒殺される

 

1356年 恭愍(コンミン)王 奇轍らを反逆の罪で断罪(奇氏一族が殺害される)


奇皇后、トゴン・テムルに働きかけ、高麗に元の軍隊を派遣し一族の恨みを晴らすことを望む

この時点では、トゴン・テムルは派兵を許可しない

 

トゴン・テムルは、徐々に政治への関心を失い享楽に耽ったといわれる

そのため、政治の実権を奇皇后が握る

 

奇皇后は「女孝經」など歴史書も通読していた

歴代皇后のことにも詳しく、宮中の女性たちが模範とすべき決まり・作法を作ったといわれる

 

元王朝内部には、奇皇后が権力を持つことに対して快く思わない人々も相当数いた

「奇皇后が元の政治を牛耳ることで、災いが増えている」

「奇皇后の地位を下げるべき」

という非難もあったといわれている

 

1358年 奇皇后は大飢饉が起こると、朴不花/ パク・ブルファに命じて、民衆に粥を配るよう手配させる

そのほか亡くなった人々のために墓所を設置し、弔った

 

1363年 トゴン・テムル 恭愍(コンミン)王を廃位すること、高麗への派兵を決定する

元の立場から見ると高麗が、

・皇后の親族を殺害した

・双城(サンソン)総管府を含めた一帯を攻め領土を奪う(もとは高麗の領土)

※このとき高麗側の武将として活躍したのが、李子春(イ・ジャチュン)李成桂(イ・ソンゲ)親子

・元の使臣に随行していた人物を殺害する

などの反元の動きが大きくなったため

 

しかし、元の軍隊は、高麗の兵により惨敗する

このとき、高麗側の武将として活躍したひとりが崔瑩(チェ・ヨン)

 

奇皇后、政治をおろそかにするトゴン・テムルに退位を迫る

奇皇后は、息子アユシリダラを帝位につけようと画策する

このため元王朝内部が、トゴン・テムル派と皇太子アユシリダラ派に分裂し、内部対立が激しくなる

 

 

1364年 トゴン・テムル派によりクーデター発生

奇皇后、ボロト・テムル/ 孛羅帖木児 らによって幽閉される

 

1365年 皇太子アユシリダラ派のココ・テムル/ 擴廓帖木児 らにより王朝内紛は収束に向かう

奇皇后は解放され、宮廷に戻る

 

1365年 正室バヤン・フトゥク逝去(享年42)

死後バヤン・フトゥクの居所を訪れた奇皇后は、繕いのあとがある衣服を見て「正皇后がこのような服を着ていたのか」と大笑いしたと伝えられている

 

アユシリダラは、バヤン・フトゥクの死を大いに嘆いたと伝えられている

 

1365年 奇皇后、トゴン・テムルの正室となる

 

1368年 明を建国した朱元璋が大軍で大都まで攻め入る

トゴン・テムルと奇皇后、皇太子アユシリダラらを連れ、北方の応昌へ逃れる

(高麗は、元への援軍を派遣せず)

 

1370年 トゴン・テムル逝去(享年49)

アユシリダラ、北元王朝第2代皇帝として即位

奇皇后は、この頃亡くなったといわれるが記録がないため不明

※一説では、高麗に戻ったのちに亡くなったというものもある

 

明の軍隊に追われ、アユシリダラ、さらにカラコルムへ逃れる

 

1378年 アユシリダラ逝去

 

1388年 トグス・テムル逝去

北元王朝滅亡

 

このように、祖国高麗(コリョ)から貢女(コンニョ)として元に渡り、皇后の地位までのぼった奇皇后。

しかし、その最期は記録に残っていないようです。

 

また、奇皇后に関する記録の多くが(元を北方に追いやった)明によって書かれたといわれています。

そのため “汚職と贅沢にまみれた奇皇后” に関して “元王朝を没落させた人物” という視点で描いたものが大半だと伝えられています。

 

さらに、祖国高麗(コリョ)から時代を経た現在の韓国でも、奇皇后の評判はよくありません。

というより『祖国に派兵し、国王=恭愍(コンミン)王を廃位させようとした悪女』といわれているようです。

 

これは奇皇后の言動だけでなく、妹が元の皇后となったことで高い地位を得た兄・奇轍(キ・チョル)らの横暴ぶりも『悪女・奇皇后』評を形成する一因となっています。

 

そのため、ドラマ「奇皇后」の放送が始まった当時「登場人物を美化しすぎている」と歴史歪曲騒動が起きました。

この騒動に対して、冒頭に「これはフィクションです」という字幕をつけて対処したようです。

 

このように悪女評の強い奇皇后ですが、以前は韓国でもそれほど有名ではありませんでした。

ハ・ジウォンさん演じる奇皇后を見て知った方も少なくなかったとか。

続いて、ドラマ「奇皇后」では描かれなかった彼女の姿を中心にお伝えしたいと思います。

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奇皇后は実在した!~ドラマとの比較編~


ドラマ「奇皇后」と比較しながら、いくつかの出来事をご紹介します。

「奇皇后」登場人物と実在人物

※上に表記したもの(「・」がついている名前)がドラマの登場人物、下が実在の人物になります

元の皇室

・タファン(チ・チャンウクさん)

トゴン・テムル/妥懽帖睦爾

 

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승냥아 뭐들어?????응??????ㅋ

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・タナシルリ(ペク・ジニさん)

ダナシリ/答納失里

 

・バヤンフト(イム・ジュウンさん)

バヤン・フトゥク/伯顔忽都

 

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골타 바얀에게 치근덕거리다…

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・皇太后(キム・ソヒョンさん

ブダシリ/卜答失里

 

元の人々

・ヨンチョル(チョン・グクファンさん)

エル・テムル/燕鐵木兒

・タンギセ(キム・ジョンヒョンさん)

タンキシュ/ 唐其勢

・タプジャへ(チャ・ドジンさん)

タラカイ/ 塔刺海

 

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빠아암~~~~빰빰빰….빰!! 등장~~~~

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・ぺガン(キム・ヨンホさん)

バヤン/伯顔

 

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타&백&골

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・タルタル(チン・イハンさん

タルタル(トクト)/ 脱脱(托克托)

※タルタルの史実について詳しくはこちら(奇皇后のタルタルは史実でもカッコイイ!でも悲しい!)

 

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지금까지 했던 모든 작품들이 이 포토북안에 … 감동입니다 고마워요 👍🏼 ❤️

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高麗の人々

・キ・ジャオ(キム・ミョンスさん)

キ・ジャオ/奇子敖

 

 

・ワン・ユ(チュ・ジンモさん

チュンへワン/忠恵王

※実在人物とドラマ内の設定に、最も違いがあるといわれる人物

※ワンユの史実について詳しくはこちら(奇皇后のワンユはコンミン王の兄がモデル?とんでもない王様の生涯とは!?)

 

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・ワン・ゴ(イ・ジェヨンさん)

瀋陽(シミャン)王 →  瀋(シム)王 ワン・ゴ/王暠

※奇皇后の時代は、改名され、瀋(シム)王が正しいようです

 

・パク・ブルファ(チェ・ムソンさん)

パク・ブルファ/朴不花

奇皇后の右腕といわれる人物

 

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・江陵(カンヌン)大君 

のちの恭愍(コンミン)王

 

そしてこの2人は実在モデルというより、個人的な印象です

 

「奇皇后」登場人物と似た人物

コルタ(チョ・ジェユンさん

ハマ/哈麻

 

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그렇다면..나도..!

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・トクマン(イ・ウォンジョンさん)

コ・ヨンポ/高龍普/禿滿迭兒

 

 

ドラマ上の設定(史実ではない部分)

・男装の麗人だった(弓などの武器を巧みに使った)

 

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・父 奇子敖(キ・ジャオ)が万戸府長官

高麗の警察組織ともいえる万戸府の長官という設定でしたが、実際は下級官僚でした

軍事関係の役人、散員(サンウォン)だったという資料もある

 

・ぺガンの養女として側室候補になった

モンゴル人としての誇りを強くもつバヤン/伯顔は、漢民族の虐殺を行うだけでなく、高麗人である奇皇后が正皇后となることに強く反対した

 

・タルタルとよき師弟関係だった(奇皇后を支えた)

(現時点で)タルタル(トクト/ 脱脱)と奇皇后の大きな対立に関する記述は目にしていません。

 

しかし、元の貴族の家系であるタルタルが

『お妃はモンゴル人の有力家系から(異国の女性をお妃にするのは不吉)』

という不文律を自ら積極的に破ることはなかったと思われます。

 

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잡았다~!!! ㅋㅋ

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・タナシルリが奇皇后の子どもを自分の子と偽って育てた

トゴン・テムルとダナシリ/答納失里は、敵対関係にある家だったため不仲だったといわれ、子どもはいなかった

※ダナシリの父エル・テムルがトゴン・テムルの父・第9代皇帝コシラ暗殺に関わったと伝えられている

 

・バヤンフトが奇皇后を陥れようとした

実際のバヤン・フトゥク/ 伯顔忽都 は、控えめで、トゴン・テムルが奇皇后を寵愛することに対しても嫉妬することのない性格だった

 

・タファンが大都で亡くなった

明の軍隊に大都を攻撃され、トゴン・テムルは奇皇后や皇太子アユシリダラ を連れて北方に逃げたのちに亡くなる

 

史実をもとにしたと思われる設定

・奇皇后が宮廷に入り、最初はお茶の給仕などの雑務をした

■宮女の衣装で写るハ・ジウォンさん

 

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빨래 끝~~~~짠!!!!

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・当時の皇后タナシルリに意地悪をされた

・踊りや詩歌もうまく、賢い女性だった

・多くの書物に目を通していた

 

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기억을 걷는 시간~^^

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・高麗の文化や衣装などを流行らせた

皇太后(キム・ソヒョンさん)が、宮廷内に高麗文化の影響がみられることを忌み嫌う様子がありましたね。

 

それに対し、奇皇后が「皇太后様に高麗の服を(用意せよ)」とトクマン(イ・ウォンジョンさん)に命じ、皇太后には、高麗の服で朝礼に出るよう言い放つという女の闘いとして描かれていました。

 

・タファンが一時期、奇皇后を遠ざけた

お酒ばかり飲むタファンに奇皇后が口を酸っぱくして止めるよう言っていたあたりです。

 

ただし、史実では

“酒色におぼれ、政治を疎かにするトゴン・テムルに、奇皇后が退位を迫り、我が子アユシリダラを帝位につけようとした”

とのこと。

 

そのため、トゴン・テムルは奇皇后を2ヶ月の間遠ざけたと伝えられています。

 

・元の官僚らが高麗からの貢女(コンニョ)を手に入れようとすることを禁じた

約80年の間続いた “貢女(コンニョ)制度” を廃止した

※奇皇后の死後、ふたたび貢女(コンニョ)制度が始まる

 

ドラマではほとんど描かれなかった史実

・飢饉のときに民衆を救うよう指示を出した

粥を配る

犠牲者を弔う(埋葬や葬式、読経など)

※奇皇后は仏教徒だったようです

 

・高麗を元の省にしようとする “立省論” を廃止させた

“悪女”奇皇后が祖国・高麗と関わる出来事や、元において(何もしようとしないトゴン・テムルを尻目に)民衆を救おうと自ら指示を出したことなどは、ほとんど描かれなかったですね。

 

韓国のニュースには、歴史学者の方が

「ドラマを見て、奇皇后に対して間違った認識を持つのではないかと危惧している」

というコメントを出しているものもありました。

 

そこには

「“悪女”奇皇后が英雄視され、美化されてはならない」

という“良識者の認識” があるように感じます。

 

“どの立場で出来事を捉えるか” によって、受け止め方は違うのかもしれません。

 

そこで、ほかの韓国ドラマでは奇皇后をどのように描いているのか?もチェックしてみました。

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奇皇后は実在した!~他のドラマとの比較編~

「奇皇后」とほぼ同時代を描いた韓国ドラマ

開国(1983)

横柄に振る舞う奇皇后の兄・奇轍(キ・チョル)がいかにも憎々しげに描かれ…見続けたのですが、奇皇后が画面に登場することはありませんでした。

 

その代わり

恭愍(コンミン)王が、家臣から元の様子について報告を受けるときに、奇皇后に言及する場面があります。

 

家臣:「奇皇后は(我が子を帝位につけようとするなど)かなりの野心家」

恭愍(コンミン)王:(笑いながら)「知っておる」

 

※恭愍(コンミン)王は、江陵(カンヌン)大君と呼ばれていた頃12歳からの10年間を人質として元で過ごしているので、奇皇后を知っている

 

元から攻撃されること*を避ける(先延ばしする)ため、奇皇后に誕生祝いの品を届ける一方で、反元・親明政策をとろうとするという場面でも奇皇后の名前が出てきます。

*奇轍(キ・チョル)ら奇氏一族をほぼ皆殺しにしたこと、双城(サンソン)総管府などを攻撃したこと、元の使臣随行員を殺害したことなどが攻撃を受ける理由

 

 

シンドン(辛(2005-2006)

悪女・奇皇后(キム・ヘリさん)が登場。

 

江陵(カンヌン)大君は、自分を王位につけてくれるよう奇皇后に頭を下げるのですが、奇皇后は首を縦に振りません。

支配する国と支配される国という感じが出ています。

 

また、奇皇后はかなり豪奢な身なりで、妖艶な雰囲気をもっています。

 

さらに兄・奇轍(キ・チョル)をはじめ、兄・奇轅(キ・ウォン)弟・奇輪(キ・リュン)など奇氏一族が我が世の春を謳歌し、あたかも王のような振る舞いをするなど悪行を繰り返します。

 

この「シンドン(辛旽)」には、奇皇后の母・栄安(ヨンアン)王夫人李氏も登場しています。

 

 

シンイ(信義)(2012)


元からの脱却を目指す恭愍(コンミン)王は、妻である元の魏王の娘・魯国(ノグク)公主と心を通わせ、崔瑩(チェ・ヨン)ら忠臣に支えられながら、奇皇后の兄・奇轍(キ・チョル)らと闘う…というタイムスリップ系フュージョン作品。

 

ここでの絶対悪が、奇轍(キ・チョル)・奇轅(キ・ウォン)の兄弟とその舎弟たち、そして新元派の官僚です。

奇氏一族ほどではありませんが、新元派の人物はどのドラマでも祖国(高麗)の裏切り者的な描かれ方をしています

 

なお、「大風水」(2012-2013) も時代的には近いのですが、奇皇后をはじめとした奇氏一族は登場しません。

 

いくつか同時代の作品をご紹介しました。

奇皇后が登場しない作品でも、奇氏一族の描かれ方をみていると韓国における奇皇后評が少し感じられるのではないかと思います。

機会があれば、ご覧になってください。

 

最後に実在の奇皇后について簡単にまとめます。

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奇皇后は実在した!~まとめ~

皆さんの記憶に残る奇皇后は、キム・ヘリさん演じる妖艶な女性でしょうか?

それともハ・ジウォンさん演じる「元でも高麗でもない」と言った、ふたつの祖国を持つ女性でしょうか?

 

いくつもの資料に目を通してみると

時代に翻弄されながらも、細心の注意を払いつつ少しずつ自分の周りを固めていくしたたかさ

元と高麗ふたつの国の家族を思う愛情

我が子のためであれば、批判も承知でやってのける図太さ

という様々な面を感じます。

 

一番印象に残っているのは、中国の小説(タイトルは「奇皇后傳」)のなかで奇皇后の口から何度も出ることば「無可奈可」です。

 

「どうしようもない」という意味なのですが、その時の状況に対しても、不甲斐ない夫=トゴン・テムルに対しても、我が子アユシリダラが母の心を慮って声をかけたときも「無可奈可」

 

奇皇后が実際に「どうしようもない」と口にしたのかはわかりませんが、そうでも思わないと少女のころに祖国を離れ、残した家族を失った彼女が第2の祖国で生き抜いていけなかったのかもしれません。

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