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奇皇后のワンユはコンミン王の兄がモデル?とんでもない王様の生涯とは!?

まりこ
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アラフォーのフリーランス。 
冬ソナブームの頃には興味がなかった韓ドラにハマって数年。

時代劇が好き。
そして復讐ドロドロ系にツッコミを入れたり、ラブロマンスにときめいたりの毎日です。

読み書きは今ひとつの耳だけハングルなので、最初に覚えた韓国語は、
「~씨(~ッシ)」「아이고(アイゴー)」「어머(オモ)」の3つ。
詳しいプロフィールはこちら

出典:https://www.imdb.com/title/tt3322566/mediaviewer/rm859967488

『奇皇后のタルタルは存在した?』でもお伝えしたように、韓国ドラマ「奇皇后」の登場キャラクター数人には実在のモデルがいたと言われています。

高麗の王「ワンユ」はどうだったのでしょう?
実際は「モデルがいた」とも言えますし、「架空の人物」とも言えます。

これはどういうことでしょうか?気になりますね。

今回は “歴史上のワンユ” について詳しくお伝えします。

 

※ワンユを演じたチュ・ジンモさんについては、以下の記事で詳しく紹介しています↓↓

奇皇后のチュジンモさんはどんな人?ついに結婚!実はクールじゃない魅力満載の完璧男です!

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奇皇后のワンユはコンミン王の兄がモデル?~モデルの人物の生涯編~


ワン・ユのモデルと言われているのは、「高麗28代国王・忠恵(チュンへ)王」です。

ドラマ「シンイ 信義」に登場する「31代恭愍(コンミン)王の兄」にあたります。

<プロフィール>
忠恵(チュンへ)王
本名:王禎(ワン・ジョン)
※高麗は「王(ワン)家王朝」なので、苗字が「王(ワン)」です
モンゴル名:普塔失里(ブタジリ)

 

1315年2月22日生〜1344年1月30日没
(延祐2年1月18日生〜至正4年1月15日没)

「元の皇帝」が「仁宗(アユルバルワダ)」〜「順帝(トゴン・テムル=タファンのモデルと言われる人物)」の時代
日本だと、鎌倉時代〜南北朝(室町)時代の人です

 

【家族】

父:27代忠粛(チュンスク)王
母:明徳(ミョンドク)太后(別名:恭元太后)
※高麗の武臣・洪奎(ホンギュ)の娘
この時代の王の中で、両親ともに高麗の人だった数少ない一人ですね。

 

忠粛(チュンスク)王の母、忠恵(チュンへ)王の祖母は”元”の人ですし、25代忠烈(チュンニョル)王から元の女性を王妃として迎えていましたので、厳密には”高麗人の家系”とは言えないかもしれませんが・・・
※このことについては、後ほどお伝えします

 

弟:王顓=31代恭愍(コンミン)王  1330年生まれ

后(妻):徳寧公主(本名:亦憐真班=イリンチンバル)

※元の関西王焦八の娘

プロフィールを見る限りでは、普通の高麗の王様と言った感じがしますね。

ではその生涯や政治に関してはどうだったのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

 

<主な出来事など>

 

  • 1328年 13歳 元に人質として送られ、過ごす(2年間)
  • 1330年 15歳 父である27代忠粛(チュンスク)王が元によって廃位されたのを受け、28代王として即位する
    ※当時の高麗は、実質的に元の支配下にあったため、王位は元の意向に左右されていました

 

  • 1332年 廃位される

酒に溺れ、女遊びにふけるなど、忠恵(チュンへ)王への批判が元も無視できないほど高まったためだと言われています!

ワンユとは全く違う、とんでもない王様ですね(^^;)

 

  • 同年 忠粛(チュンスク)王が復位する

(この間、忠恵王は元で幽閉生活を送ったといわれています)

 

  • 1339年 忠粛(チュンスク)王が亡くなる
         忠恵(チュンへ)王が復位する

前回の在位より、さらに「ひどい暴政であった」と言われています。
そのうえ、父でもある忠粛(チュンスク)王の後妻、つまり忠恵(チュンへ)王にとって義母に当たる慶華(キョンファ)公主に乱暴をはたらいたことなどが元でも大問題となり、廃位されます。

 

これらのことにより、罪人として元に連行されますが、処罰前に元の内乱を利用して逃亡し、高麗で復位します。

しかし、高麗で誰も彼を王とは認めませんでした!

 

義母に乱暴を働くなんて、王様である前に人としてどうなのでしょう・・・

これだけやりたい放題やっていれば、復位しても誰も認めないのは当然ですよね。

王様なのにこんなに自分勝手なのも驚きです。

 

  • 1343年 または 1344年 王位を剥奪される

流刑地に向かう途中で亡くなったと伝えられています。(毒薬を飲んだという説もあります)

 

こうしてみると高麗の民を思う王とは反対の姿ですね!
李氏王朝(朝鮮王朝)では、10代燕山君(ヨンサングン)暴君と呼ばれますが、王氏王朝(高麗)では、28代忠恵(チュンへ)王が暴君に相当するのかもしれません。

 

このためでしょうか?

ドラマ制作・キャスト発表の段階では「チュンヘ役のチュ・ジンモさん」と紹介されていたのですが、その後「当初の設定モデルは28代忠恵(チュンへ)王」「架空の人物」という記事が増えてきます。

 

次のコーナーでは「当初の設定モデル」「架空の人物」という表現に変わってきた理由にも関わる、「ドラマと史実との違い」についてご紹介します。

※奇皇后の史実はこちら(奇皇后は実在した!世界史上屈指の下克上を成し遂げた女性の生涯とは!?)

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奇皇后のワンユはコンミン王の兄がモデル?~ドラマと史実との違い~

生涯の出来事で触れたように“暴君”の面を持ち、「奇皇后のワンユとの違いが目立つ忠恵(チュンへ)王

ここでは二人(あえてそれぞれの人物として)の違いを挙げていきます。

 

<忠恵(チュンへ)王>
■最初の在位の期間

  • 酒に溺れ、女遊びにふけり、狩などの遊びに熱中し、政治をおろそかにする
    高麗の人々の生活は苦しくなり、不満が高まる

 

  • 元の関西王焦八の娘亦憐真班(イリンチンバル)と結婚

当時、即位=元の皇族の女性を后に迎え、元の附馬(婿)となることでした
先王が在命中にも関わらず、元から王として認められたということは、結婚していたと考えられます。

 

復位して

 

  • より酒に溺れ、女遊びにふけり、政治は二の次にする
  •  自身の義母でもある先王の后、慶華(キョンファ)公主に乱暴して、無理やり愛妾にする
    (別の先王の后にも乱暴をはたらいたと言われている)
  •  容姿が美しい女性であれば、力ずくで自分のものにしたともいわれている
  •  最終的に流刑となり、流刑地に向かう途中で死亡

 

正直ただの女好きのどうしようもない男ですね。

こんな人は王様だったなんて、当時の高麗の人々がかわいそうです。

 

<ワンユ(王裕)>

  • お酒は飲むが、マナーは良い(笑)
  •  文武両道

※武芸に秀でている一方で、コムンゴをつま弾き、詩を諳(そら)んじる
*映画「霜花店(サンファジョム) 」の中でもチュ・ジンモさんがコムンゴを奏でるシーンがあります

 

■ドラマ内ではコムンゴの音色でみんなを魅了したワンユですが…(女官も大笑い) 1分30秒〜 

当然かもしれませんが  本当は弾けないんですね笑

 

  • 元に屈せず、高麗の人々とその生活を守ることを目指す

その姿勢は世子の頃から一貫して変わらず

 

  • 皇太后から元の皇族との結婚を勧められるが、断る
  •  ヨンチョル丞相の姪(皇族ではない)と結婚する

 

  • 廃位されるが、ヤンやぺガンたちと協力して、「高麗王に復位」する

ぺガンのモデルといわれる伯顔(バヤン)と協力して王位を狙ったのは、王暠(ワン・ゴ)だといわれています
「王暠(ワン・ゴ)」は高麗の王族で、「25代忠烈(チュンニョル)王の孫」に当たる人物ではあるが、忠恵(チュンへ)王の父である忠粛(チュンスク)王と兄弟ではない

※「奇皇后」では”ワン・ユの叔父(父チュンスク王の弟)”として「瀋陽(シミャン)王ワン・ゴ」が登場

 

 

  • ヤン(スンニャン)を生涯愛する

スンニャンに会えるので身だしなみも整えて(いつも以上に力が入っています)

 

生き方や行動は、ほとんど”真逆”のような忠恵(チュンへ)王とワンユです。

逆にいうと、この2人の共通点は、

  1. 父は先代の王チュンスク
  2.  王子時代に元に人質として送られ、過ごす
  3.  王族に瀋陽王の王暠(ワン・ゴ)という人物がおり、高麗王位を狙って忠恵(チュンへ)と争いがあった
  4.  廃位と復位を経験する
  5.  元の女性を王妃に迎える
  6.  奇皇后の即位(1342年)時期の高麗王であった
ということでしょうか。

厳しい言い方をすれば、人物像としてではなく、生きた時代・出来事としての共通点しかない」とも言えるでしょう。

 

あくまでも推測ですが、

  • ドラマ「奇皇后」のワンユと、当初そのモデルと伝えられた忠恵(チュンへ)王の史実の差があまりにも大きいこと
  • しかもかなりマイナスイメージが強いこと

などの理由から、『ワンユは架空の人物』という記事・記述が増えてきたのではないかと考えられます。

何といっても、ワンユを演じたのがこの方ですからね〜

出典:https://www.imdb.com/title/tt3322566/mediaviewer/rm51319808

男らしくて大人の魅力のワンユが、「好色でお酒に溺れた忠恵(チュンへ)王と同一」であってほしくないですよね。

なお、チュ・ジンモさんについては、こちらの記事(奇皇后のチュジンモさんはどんな人?ついに結婚!実はクールじゃない魅力満載の完璧男です!)で詳しく紹介しています。

 

最後に、忠恵(チュンへ)王を含めた「高麗の王と元との婚姻関係について」史料を元にお伝えし、この記事をまとめたいと思います。

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奇皇后のワンユはコンミン王の兄がモデル?~まとめ~

「高麗の王と元との婚姻関係について」

史料によると、高麗は25代忠烈(チュンニョル)王〜31代恭愍(コンミン)王まで2人を除いて、元の皇室の女性」を王妃として迎えています。

※例外:29代忠穆(チュンモク)王、30代忠定(チュンジョン)
(2人の王が若くして亡くなったためです)

 

婚姻により、高麗の王は「元の附馬(グレゲン=女婿)」として、”皇族に準ずる地位”になります。

※25代忠烈(チュンニョル)王から、それまでの「宗」をつける王名から、諡号(おくり名)に「忠」の字がつくようになる

 

このように「奇皇后」の時代は、高麗と元は切っても切れない関係”だったのです。
そうした背景をもつ時代に、ドラマの中で王として登場するのがワンユです。

 

簡単にまとめると、

  • ワンユ(王裕)のモデルといわれた28代忠恵(チュンへ)王は、奇皇后と同時代に王として在位していた
  • 彼は、その前後の王と同じく、子ども時代の人質生活、婚姻や即位・廃位など常に元の影響下にあった

これらのことは、ワンユとの共通点になる。

 

しかし、お酒や女性に関する醜聞や、高麗の民を顧(かえり)みない政治など全く異なる生き方をしていると言えます。

忠恵(チュンへ)をワンユのモデルと捉えるか、架空の人物とするのか・・・あなたはどう判断しますか?

以下、補足として関連する時代のドラマの情報を載せておきます。

「奇皇后」の記事一覧!もあわせてご覧ください♪

関連する時代のドラマ

■「王は愛する」
「25代忠烈(チュンニョル)王」と、「荘穆(ソウボク)王后(クトゥルク=ケルミシュ)」との子ども、「26代忠宣(チュンソン)王」をモデルにした作品

 

  1. 「忠烈(チュンニョル)王」と、「気位の高い元出身の后」の冷たい関係
  2. 高麗人でもなく、元の人でもない「王子」の苦悩

などが描かれる

 

■「シンイ 信義」

  1. 「31代恭愍(コンミン)王」に「魯国(ノグク)公主」が嫁ぎ、高麗で即位する
  2. 「キ・チョル&キ・ウォン兄弟」を中心にした「親元派」の妨害
  3. 恭愍(コンミン)王の叔父による「王位横奪」
    などが描かれる(史劇というよりファンタジー色の強いドラマです)

 

■「シンドン〜高麗中興の功臣」

  1. 「31代恭愍(コンミン)王」と元から嫁いだ「魯国(ノグク)公主」との愛情
  2. 魯国(ノグク)公主の”高麗化”しようとした姿
  3. キ・チョルら「親元派」との闘い
  4. 「奇皇后」が息子アユルシリダラを「王」として即位させようとする

などの場面が描かれる

 

「奇皇后」についてはこちらもどうぞ↓↓

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