トンイのあらすじを史実の解説付きでネタバレ!38話~ラスト編!チャンヒビンとの対決の行方は!?
冬ソナブームの頃には興味がなかった韓ドラにハマって数年。
時代劇が好き。
そして復讐ドロドロ系にツッコミを入れたり、ラブロマンスにときめいたりの毎日です。
読み書きは今ひとつの耳だけハングルなので、最初に覚えた韓国語は、
「~씨(~ッシ)」「아이고(アイゴー)」「어머(オモ)」の3つ。
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出典:https://www.imdb.com/title/tt1666209/mediaviewer/rm2614970624
こちらの記事で「トンイ」の1話~37話までを詳しく解説しましたが、今回はその続き、38話~ラスト編です。
この記事でも前回同様、「あらすじでよくわからなかった部分がある」、「もう一度話の流れを確認したい」、「史実も気になる」と言う方に向けて、「トンイ」のあらすじネタバレや用語を、以下のように王妃の在位期間ごとに区切って、史実とともに紹介していきます。
それではさっそく見ていきましょう。
もくじ
トンイのあらすじを史実の解説付きでネタバレ!〜イニョン王妃(復位)編(38~44話)〜
まず、イニョン王妃が復位し、 チャン・ヒビンとの対決が始まります。
<相関図>
【主な出来事】
※ドラマの内容と少し前後した順番となっています
1.イニョン王妃の復位が決まる
王妃を迎える準備を頼まれたトンイは、自ら中宮殿を整える
宮廷に戻った王妃をスクチョンが出迎え、再会を喜ぶ
王妃はトンイに感謝の意を示し、今度は自分がトンイを守ることを決意する
2.トンイ、監察府(カムチャルブ)の人事刷新を行う
イニョン王妃は、トンイに監察府(カムチャルブ)の監督を任せる
■トンイによる人事を含めた組織改編
チョン尚宮:最高尚宮(チェゴサングン)へ昇格
チョンイム:尚宮へ昇格
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
<投獄されていた3人>
ユ尚宮:一般尚宮へ降格させたが監察府(カムチャルブ)へ復帰を認める
シビ:品階は下げるが監察府(カムチャルブ)へ復帰を認める
ウングム:品階は下げるが監察府(カムチャルブ)へ復帰を認める
<トンイの考え>
「誰にでもやり直す機会が与えられるべき」
「その後の選択は本人次第」
3.トンイ、淑媛(スグォン)に任命される
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
スクチョン、トンイを正式に側室として迎える
任命式当日、トンイの懐妊がわかり大喜びする
その後、王子「永寿(ヨンス)」が誕生
トンイは王子の100日祝いの代わりに、粥所を設けることを願い出る
4.両班(ヤンバン)の襲撃事件が連続して起きる
粥所の様子を見に来た活人署(ファリンソ)*の署長が殺害される
*活人署(ファリンソ)
都城内の急患病人を救済治療する任務を担当
トンイは、粥所の手伝いの途中で犯人らしき人物を目撃
そこで剣契(コムゲ)の鉢巻を発見する
トンイは、チャ・チョンスに相談
2人とも犯人は剣契(コムゲ)のはずはなく、かつてのように剣契(コムゲ)の仕業に見せかけようとしていると考える
5.両班(ヤンバン)襲撃事件の捜査をチャン・ムヨルが担当する
公正な人物と評価されるムヨルが、漢城府(ハンソンブ)庶尹(ソユン)*として着任
スクチョン、ソ・ヨンギはムヨルに信頼を寄せ、期待する
*庶尹(ソユン)
漢城(ハンソン、現在のソウル)内の司法・行政全般を管轄する漢城府(ハンソンブ)従四品の官職
チャン・ヒビンはムヨルに接近
ムヨルの父チャン・イッコン殺害の黒幕がオ・テソクであることを伝える
(イッコンは、第1話で幼いトンイに手の動きで何かを知らせようとした事件被害者)
ムヨルはテソクに父親のことは恨んでいないと告げ、表面上は手を組む
6.トンイ、幼い頃に見た手信号の意味を解読する
両班(ヤンバン)襲撃事件と昔の事件との関連を調べるため、トンイは手信号の意味を探る
シム・ウンテクより清国の数字を表すと助言を受ける
ファン・ジュシクが届けてくれた「ヘグム」を見て、その数字と六経の「楽記」にある12音律との関連を推測
手の動きが意味するものは、数字の8・5・10・5
その数字に該当する12音律は、林鐘(イムジョン)・姑洗(コソン)・南呂(ナムニョ)・姑洗(コソン)
ここから「林姑(イムゴ)=オ・テソクの号」「南洗(ナムセン)=南人(ナミン)」と判明する
つまり、手信号は「オ・テソク」を意味する
ここからトンイは、かつての女官がチャン・ヒビンではないかと推測
ヒビンに鍵飾りの絵を見せ、推測が確信に変わる
父や兄、そして剣契(コムゲ)の仲間が犠牲となった事件の黒幕が、オ・テソクとチャン・ヒビンであることを知る
7.チャ・チョンス、剣契(コムゲ)の再結成を知る
剣契(コムゲ)の無実を信じるチョンスは独自に調査を進める
かつての砦に剣契(コムゲ)の集団がいることを目撃、再結成を知る
チョンスは、今の頭目に接触を試みる
そこで、トンイの幼なじみケドラが頭目であることを知る
ケドラは、家族や仲間の無念を晴らすため剣契(コムゲ)を再結成
チョンスの忠告にも関わらず、両班(ヤンバン)襲撃を止めようとしない
ケドラは、今回の襲撃相手=王の側室がトンイであることに驚く
8.トンイ、剣契(コムゲ)の襲撃を受ける
チョンス、ケドラが襲撃を止められずにいる間に、トンイは襲われる
「(前の)頭目の娘」と言う側室トンイの言葉に襲撃を躊躇(ちゅうちょ)する間に、漢城府(ハンソンブ)の兵が到着
トンイは剣契(コムゲ)のメンバーを逃す
チョンスも遅れて到着し、漢城府(ハンソンブ)の兵を帰らせる
トンイらの動向を探っていたチャン・ムヨルは、いち早く兵を遣わせたもののチョンスに引き払うように言われたことなどに不信感を抱く
また、見張りの兵士の傷から、剣契(コムゲ)による襲撃だと確信する
その後、スクチョンが寵愛するトンイが襲われたにも関わらず、報告がなされていないことにさらに不信感を募らす
9.チャン・ムヨル、トンイと剣契(コムゲ)の関係を調査する
チャン・ヒビンは、ムヨルよりトンイが剣契(コムゲ)と関係があるらしいと聞く
また、トンイから、蝶の鍵飾りの絵を見せられ動揺する
ムヨルより、かつて罪を着せられた剣契(コムゲ)頭目の娘がトンイであること、娘が死んだと証言したのがソ・ヨンギだったことなどの報告を受ける
落とした鍵飾りを拾った少女、自分が逃してやった少女がトンイだと気づく
=過去の事件の真相を知る人物がトンイだと判明する
10.南人(ナミン)の重臣が復帰する
スクチョンは都で続く両班(ヤンバン)襲撃事件の徹底調査を命じる
しかし、動揺するばかりで対応できない西人(ソイン)派に不信を募らす
チャン・ヒビンの意を汲んだチャン・ムヨルらによる「南人(ナミン)派の善行報告」や「経験豊かな人材の登用」の意見に、南人(ナミン)派の復帰を許す
オ・テソクは、復帰が許されたのがチャン・ヒビン側の人物ばかりであることに不満を抱く
(甥オ・ユンの復帰はかなわなかった)
11.オ・テソクが襲われ、死亡する
トンイたちの作戦により、かつて剣契(コムゲ)に罪を着せたことを“誰かに知られた” テソクは動揺
チャン・ムヨルの仕業だと考える
また、証拠隠滅を図るが、実行した人物が捕らえられる
ソ・ヨンギは、剣契(コムゲ)について書かれた文に動揺したオ・テソクが最初にチャン・ムヨルを訪ねたことを疑問に思う
チャン・ヒジェらに、証拠を掴まれた今は都を離れ、身を隠すよう勧められる
病を理由に宮廷を去る
漢城府(ハンソンブ)の護衛で山越えをしている途中で、兵から殺害される
※チャン・ムヨルによる父の敵討ちの意味を持つのではないかと考えられます
12.トンイの素性が明らかになる
ケドラは、チョンスの忠告にも関わらず、オ・テソクが都から逃亡すると知り、剣契(コムゲ)の仲間と後を追う
テソクの護衛と思われた漢城府(ハンソンブ)の兵がテソクを殺害したのち、ケドラたちを襲い、剣契(コムゲ)による襲撃と見せかける
怪我を負ったケドラは現場から逃走し、ソリの妓房(キバン)に逃げ込む
チャン・ムヨルはケドラの居場所を知りながら、時機をみる
ヒビンとムヨルは、スクチョンの目でトンイが剣契(コムゲ)と関係があることを確かめさせるため、トンイがケドラを助けに行くときに合わせ、スクチョンを妓房(キバン)に案内する
13.トンイ、宮廷からの追放処分を受ける
スクチョンは、チャン・ヒビンらの計画により怪我を負った剣契(コムゲ)=ケドラを逃がそうとするトンイの姿を目撃する
トンイから素性を打ち明けられ、驚きと怒りでトンイを部屋から追い出す
しかし、トンイ親子が罪を着せられたことを知り、トンイを擁護することを決意
ヒビンは、スクチョンがトンイの罪を問わず守ろうとするため、チャン・ムヨルを使って、トンイに味方する人々を捕らえさせる
さらに、貼り紙で民衆がトンイと彼女を擁護するスクチョンに抗議するよう仕向ける
朝廷の重臣たちだけでなく、民衆からもスクチョンの判断を問う抗議の声が上がっている状況に、トンイは自ら漢城府(ハンソンブ)に出向き、すべて自白する
王子「永寿(ヨンス)」が、麻疹(はしか)のため1歳の誕生日を迎えることなく亡くなる
トンイは全てを失い、これ以上自分をかばいスクチョンが苦労しないことを願い出る
スクチョンは、トンイを側室としての権利剥奪の上、私邸に追放処分とする
チャン・ヒビンはこの処分に不満を持つが、兄ヒジェ、チャン・ムヨルより処分は妥当だと言われる
■剣契(コムゲ)による両班襲撃事件と淑媛(スグォン)トンイの関わり~結末~
トンイ:淑媛(スグォン)の名と地位だけ残し、側室としての権利を剥奪
宮廷外の私邸に追放
王として二度と会わない
ソ・ヨンギ:辞職を願い出るが、スクチョンが退ける
チャ・チョンス:身分を偽った罪で流罪
ケドラ:打ち首
とんでもない結末となってしまいました。
みんなが悪者になったこの状況で今後トンイはどうするのでしょう?
続きをご覧ください。
トンイのあらすじを史実の解説付きでネタバレ!〜イニョン王妃(復位)編(45~49話)〜
トンイ、イニョン王妃とチャン・ヒビンの対立は続きます。
<相関図>
【主な出来事】
※ドラマの内容と少し前後した順番となっています
1.トンイの子どもクム、チャン・ヒビンの子ども世子ユンが出会う
クムは明るく、正義感の強い少年へと成長
世子ユンは心優しいが、病弱でたびたび熱を出すなど健康面での不安を抱えていた
母のチャン・ヒビンは、味方につけた医官だけに世子を診せ、世子の健康に関する不安が外に漏れないようにする
まだ見ぬ父への会いたさを募らせるクムは、宮廷で開かれた賎民の子を招く会食の場に紛れ込む
王である父を探したクムは、世子を父だと勘違いして声をかける
チャン・ヒビンは、見知らぬ賎民の子どもが世子に近づいたことに声を荒げるが、世子は「道に迷っただけ」と優しく対応する
2.イニョン王妃、チャン・ヒビンの言動に違和感を覚える
次の王となる世子ユンの診療を王室の主治医ではなく、ヒビンが懇意にする医官が担当することに疑念を抱く
※名目上、世子の母は王妃となる
さらに、世子を診ているナム医官がヒビンの実家から取り寄せた薬を使っていることを知る
3.トンイ、我が子クムの才能に気付く
クムが独学で『大学』『中庸』を習得*したことを知る
※この年頃で学ぶのは『小学』*
*『小学』
朱子学の祖、朱熹(しゅき)が儒教の書を少年用に編纂させた儒学の入門書
*『大学』『中庸』
『論語』『孟子』とともに「四書」と言われ「五経」とともに儒教の代表的な経典
「韓国ドラマ・ガイド トンイ 後編 NHK出版」より
☆トンイがクムの聡明さを心配する理由☆
能力のある王族は、政争の道具にされたり、謀反を起こす者達に勝手に祭り上げられたりするなどのトラブルを避けるため無能さを装うこともあった
トンイは、クムの聡明さが宮廷に知られ、チャン・ヒビン側から世子のライバルとみなされたり、あらぬ謀反の疑いをかけられたりすることなどを危惧した
このあと何度も、「クムが世子の座を狙っている」と難癖をつけられる
4.スクチョンは偶然、我が子クムに出会う
父の姿をひと目見ようと宮廷に行ったにも関わらず、追い出されたクムは道端で泣きじゃくる
スクチョンは、暗行(アメン)途中、泣いている賎民の子どもを見かけて声をかける
「物音がすると思ったら子犬の鳴き声だったか
以前はここでお前より美しい犬*を見つけたのだが
泣き終わったら立ってみろ」
☆美しい犬は豊山(プンサン)犬→トンイのこと
その子どもから「お前は誰だ?」と上から目線で名を聞かれ、驚く
「王子だ」と名乗るその子が我が子クムだと気付く
クムを探しに来たトンイの声に慌てて隠れ、2人の様子を物陰から見守る
■冒頭〜5分過ぎ
5.スクチョンとクムは楽しいひとときを過ごす
スクチョンは、クム会いたさに書堂(ソダン)*前で待つ
*書堂(ソダン):私塾
他の子どもたちのイタズラから二人で逃げ出し走るが、今回も「待ってくれ」と息が上がるスクチョンにクムはかつてのトンイと同じようなことを言う
(トンイを懐かしむ)
スクチョンは『漢城府(ハンソンブ)の判官(パンガン)』とかつてと同じように身分を偽り名乗る
クムは優しい判官(パンガン)に、まだ見ぬ父を思う
母子を宮廷から追い出した王様が恨めしくないか、と問うと
「追放したのではなく、私たちを思ってのことなので父上を恨んでなどいない」
健気に答える我が子クムの言葉に感激する
判官(パンガン)として、自分の本心をクムに伝える
「王様は、王子さまと淑媛(スグォン)さまを1日たりとも忘れたことがない」
6.母トンイ、クムの師にキム・グソンを望む
トンイも気づかない間に、クムが独学で『大学』『中庸』を習得したことを知り、書堂(ソダン)の先生に相談
才能を隠すこと、個人的な学問の師をつけることにする
師としてキム・グソンを推薦され、親子で会いに行く
最初は断られるが、トンイ式説得法を試みる
■トンイ式雲鶴(ウナク)説得法
クム(ヨニングン)の師であるので、クム自身の力で師キム・グソンを手に入れさせる
グソンの家にクムを一人残し、置いて帰る
クムは、弟子として受け入れてもらえなくてもグソンを師と仰ぎ、慕う
<トンイの教え>
「嫌われた相手を憎むな」
「こちらから相手を好きになること」
「どんな悪人も内面には温かさを持っている それを見逃してはいけない」
7.トンイ・クム親子の住まいが放火される
トンイを忘れられないオ・ホヤンが、トンイ・クム親子を見守るスクチョンの姿を目撃
それを知った母パク氏が、犬猿の仲であるヒビンの母ユン氏に話して聞かせたことから、ユン氏は逆上
娘オクチョン(ヒビン)・孫の世子ユンを脅かすトンイ・クム親子を亡き者にしようと凶行に及ぶ
スクチョンは、二人が住む私邸が火災にあったと聞き、夜更けにも関わらず馬を飛ばし駆けつける
トンイに再会!
寝ている我が子クムを見舞う
また、トンイたちの住まいの火災が放火によるものと知り、安全のためにも宮廷に呼び戻すことを決める
8.スクチョン、トンイ・クムを入宮させる
スクチョンは朝廷の重臣たちを集め、決定事項として自身の考えを宣言する
「宮廷外で暮らす王子が今年で7歳になる
宋学(チョンハク)*に入学し、王室の教育を受ける年齢だ
よって王室の規則に従い、王子とその母である淑媛(スグォン)を宮廷に戻し、王子に王室の教育を受けさせる」
決まりを盾に取り、放火の証拠を見せつけ、重臣たちが反対できないようにする
*宋学(チョンハク)
宗室(王族)の人々の教育を担当
スクチョンの意思を知ったチャン・ヒビンは、チャン・ムヨルを通じて南人(ナミン)派の重臣たちに、命がけで淑媛(スグォン)=トンイの再入宮を阻止するよう命じる
父スクチョンに会えることを喜ぶクムの姿に、トンイは宮廷に戻ることを決意
イニョン王妃もトンイ・クム親子を守るため“闘う王妃”として強い意志を示す
トンイ・クム親子が宮廷に戻ったとき、対照的な光景が広がる
イニョン王妃や監察府(カムチャルブ)の女官や尚宮、西人(ソイン)派は笑顔で出迎える
一方、南人(ナミン)派の重臣たちは“罪人の再入宮反対”と便殿(ピョンジョン)*の前で抗議を続ける
*便殿(ピョンジョン)
王様の執務室
9.スクチョン、トンイ・クム親子を守るため相応の地位を与える
抗議を続ける南人(ナミン)派の重臣たちに対し、都承旨(トスンジ)より自分の意思を伝えさせる
淑媛(スグォン)=トンイはすでに罪を償ったこと
これ以上トンイの罪を問う者は、王と王室を侮辱したとみなすこと
さらに
淑媛(スグォン)=トンイの子クムを延礽君(ヨニングン)*とする
トンイに従二品淑儀(スギ)の名を授ける
*君(クン)は側室が産んだ王子に与えられる称号
クムに延礽君(ヨニングン)の称号が与えられたということは、正式な王子として認められたという意味を持つ
*大君(テグン)は王妃が産んだ世子以外の王子に与えられる称号
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
10.クム(ヨニングン)の才能が知られる
チャン・ヒビンは、クム(ヨニングン)が世子の座を奪うのではないかと不安に思い、クムが次期王としての器ではないことを知らしめようと画策する
世子侍講院(セジャ シガンウォン)*と宋学(チョンハク)の先生に会い、侍講院(シガンウォン)*で世子の『大学』冊礼*と同日に宋学(チョンハク)でクム(ヨニングン)の書道*を行うようにする
*侍講院(シガンウォン)
正式には世子侍講院(セジャ シガンウォン)
王世子に対する経書(儒教の経典)と史籍の講義を担当
*冊礼:一冊の本を学習終了した祝い
*書道:一種の中間試験
スクチョンや王族たちの前で世子の賢さをアピールし、クムの無能さを印象付ける狙いだったのに、クムは『小学』の代わりに『大学』をスラスラと答え、逆にその賢さを広める結果となる
スクチョンは、世子だけでなく、クム(ヨニングン)も優秀だとわかり「自分に似て仙才*だ」と喜ぶ
*仙才
非凡な才能を持った子ども
スクチョンは、クム(ヨニングン)も侍講院(シガンウォン)に入れようと考える
イニョン王妃の助言も理由のひとつ
11.イニョン王妃、チャン・ヒビンがひた隠しにする秘密に気付く
13歳になった世子のお妃選び、揀擇(カンテク)を進める
(禁婚令の告知など)
これに対し、実母のチャン・ヒビンより重ねて延期の申し出がある
世子の診療、婚姻に関するヒビンの言動から「世子が世継ぎを授かることができない」と知る
クム(ヨニングン)を世子にすることも考える
12.キム・グソン、延礽君(ヨニングン)の師となることを受諾する
スクチョンは、延礽君(ヨニングン)を世子侍講院(セジャ シガンウォン)に入れたいと考える
これに対し、チャン・ヒビンだけでなく、トンイも反対する
トンイは、ヒビン側の反感を買い、延礽君(ヨニングン)が攻撃されるようなことを避けようと考える
スクチョンにキム・グソンを師に迎えたいと話す
スクチョンは、一人の父としてグソンにお願いに行く
グソンは心の中で王子を弟子とすることを決めていたことが分かる
13.チャ・チョンス、宮廷に復帰する
スクチョンの命を受け、禁義府(ウィグムブ)に復職
内禁衛(ネグミ)のソ・ヨンギと協力して、トンイ・クム親子を守る
14.イニョン王妃、チャン・ヒビンに立ち向かう
自らの死期を悟り、亡くなる前に世子のことを解決しようと証拠確保に努める
チャン・ヒビン側が証人となる医女を探す(場合によっては口を封じる)ことを予測し、罠にはめる
チャン・ヒビンに対して、国王スクチョンへの隠し事を自ら告白するよう強く迫る
15.トンイ・イニョン王妃 VS チャン・ヒビンの闘いにチャン・ムヨルが加わる
イニョン王妃が世子の病を証明する医女を保護していたが、意識のない間に、連絡役の女官チョングムが行方不明になる
チャ・チョンスも医女の行方を探すが、隠れ家に着いた時にはすでに連れ去られた後だった
現場でチャン・ヒジェの短刀(懐刀)*を発見する
※この時は誰の物か分からない
誰もがヒジェの仕業と思うが、実はチャン・ムヨルが部下に命じて先回りして、医女の身柄を確保したのだった
ムヨルは状況を見て、どちら側につくべきか天秤にかける
ヒビンとヒジェは、誰が医女を匿っているのか分からず不安になる
16.イニョン王妃、スクチョンとトンイに最期の願いを伝える
■スクチョンへ
王子のヨニングンと淑儀(スギ)=トンイを守ってほしいと願う
さらにトンイを次の王妃とすることを望む
■トンイへ
陰謀渦巻く宮廷で、ヨニングン とともに生き残るよう強く願う
「約束する、必ず生き残る」というトンイの言葉に安心する
「忘れるでない
私は
そなたと出会い、うれしかった
そなたのようによい友を得て
どれほど幸せだったことか」
※このシーンは、イニョン王妃を演じたパク・ハソンさんセレクトの「トンイ」名場面
「韓国ドラマ・ガイド トンイ 特別編 NHK出版」より
<史実では>
■淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏と仁顕(イニョン)王妃の関係
トンイのモデル淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏は仁顕(イニョン)王妃を慕い、王妃も淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏の後ろ盾となるなど、良好な関係だった
ついにイニョン王妃がいなくなってしまいました・・・
心強い後ろ盾を失いましたが、この後、トンイはチャン・ヒビンたちにどのように立ち向かっていくのでしょうか?
続きをご覧ください。
トンイを無料で見る方法
トンイで見逃した回があるので全話見てみたい、もう一度最初から見たいと言う方も多いと思います。
トンイは人気ドラマなので、無料でアップロードされている非公式のサイトもあるかもしれませんが、当然ながらそれは違法です。それらを見ることも違法に当たりますし、ウイルスに感染して個人情報を抜き取られるリスクもあります。
そのため、正式なサービスで安全安心に、しかも無料で楽しむのが一番です!
それならばどのサービスが一番いいのかですが、韓ドラ好きの私が主要なサービスを一覧表で比較してみた結果をこちらの記事(トンイの動画(日本語版)は最終回(60話)まで無料で見れる!危険なPandora・Dailymotionは必要なし!)で詳しく紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
トンイのあらすじを史実の解説付きでネタバレ!〜イニョン王妃(復位)編(50~55話)〜
ここからはイニョン王妃が亡くなった後の流れを見ていきます。
<相関図>
【主な出来事】
※ドラマの内容と少し前後した順番となっています
1.スクチョン、イニョン王妃の遺言を考慮しながらも決断に迷う
王妃の遺言
「中殿=王妃の座は、淑儀(スギ)にお与えください
そうすれば、世子もヨニングンも守ることができます」
当時、朝廷で大きな力を持つ、南人(ナミン)派と少論(ソロン)の重臣たちは「王妃チャン・ヒビン」を支持する
スクチョンは、ハン内官だけに難しい決断に伴う悩みを吐露する
2.トンイ、チャン・ヒビンと対決か和解かで迷う
延礽君(ヨニングン)が「兄上」を慕い、毎日のように世子の居所を訪ねていく姿にどうすべきか悩む
チャ・チョンスは、世子の病についてスクチョンに知らせることを進言する
トンイは和解を選択
お供を連れず、ひとりで就善堂(チュソンダン)を訪れる
手に入れたイニョン王妃呪詛*の証拠となるお札と人形をヒビンに渡す
※字幕では「巫蠱」と表現
*巫蠱(ふこ)
巫女の呪術で人を呪うこと
ヒビンは、トンイを信じることができず、対決姿勢を崩さない
兄と母の行動を知り愕然とする一方で、トンイの脅迫に屈しないと態度に出す
自分に「証拠の品を渡す」というトンイの真意を図りかねる
最後の和解の機会と捉え
「延礽君(ヨニングン)が世子の地位を狙うことはない」
「世子と延礽君(ヨニングン)二人の兄弟の仲を引き裂きたくはない」
と話すトンイを信じるべきか心が揺れる
(ヒビンを騙すための)罠に違いないと力説する兄ヒジェの言葉にふたたび心が揺れる
3.世子、自身の病名を知る
チャン・ヒビンは、世子がトンイの子・延礽君(ヨニングン)と親しくするのを叱責する(禁じる)
世子は、母ヒビンが延礽君(ヨニングン)の立ち入りを禁じようとすることに反発
我が子の言動に感情的になったヒビンは、本人の前で「世子の病状」と言ってしまう
世子は、母に言われた「自分の病状」を知るため、延礽君(ヨニングン)を誘い、内医院(ネイウォン)*に忍び込む
このとき自分の病*=世継をもうけることが出来ない、と知り愕然とする
※延礽君(ヨニングン)には、2人で忍び込んだことを内緒にするように言う
*内医院(ネイウォン):宮殿内の薬を調剤する任務を担当
*痿疾(いしつ):子供ができない病気
4.スクチョン、トンイに嬪(ピン/ビン)の位を授けようと考える
都承旨(トスンジ)を呼び、冊封教旨を渡す
3日後の発表まで口外を禁じたが「スクチョンがトンイに嬪(ピン/ビン)を授けようとしている」ことがムヨルに伝わる
それまで大勢を見ていたチャン・ムヨルは、世子の病を知る内医女の身柄をトンイ側へ引き渡す
チャン・ヒビンとヒジェは、自分たちの側だと思っていたムヨルが、内医女をソ・ヨンギに引き渡したと聞き、動揺する
5.チャン・ヒビン、トンイとの和解を拒絶する
和解すべきか迷うヒビンは、トンイの真意を確認しようと宝慶堂(ポギョンダン)に向かう
その途中で、「スクチョンが淑儀(スギ)=トンイに自分と同じ“嬪”を与える」と知る
スクチョンの教旨が3日前に下されていたこと知り、トンイを信じられなくなる
呪詛の証拠を突き返し、和解ではなく、トンイに全面対決を告げる
■チャン・ヒビンのトンイに対決する姿勢をみせるセリフ
「お前の与える最後の話に乗ろう
しかし、お前に思い知らせてやりたい
影は私でなくお前だということを
もう1つの影は世子でなく、ヨニングンだということも」
トンイも闘う道しか残されていないと知る
6.ヒビンとヒジェ、延礽君(ヨニングン)を攻撃する1
チャン・ヒジェは「王子ヨニングンが世子の書物を盗んだ」と非難される事件を仕立て上げる
※延礽君(ヨニングン)の荷物に、世子の部屋から持ち出した書を紛れ込ませる
ヒビンは、事件が兄によるでっち上げと知りながら黙認する
延礽君(ヨニングン)が東宮殿から世子の書物を盗んだとして、南人(ナミン)派・少論(ソロン)の重臣たちの抗議が起きる
スクチョンは父として、我が子を守ろうとする
「世子の座、次期王の座を狙う行為を看過できない」という重臣らの抗議に対して「王子が『昭鑑録(ソガムノク)』を持っていたという理由で、世子の座を脅かしていると“難癖を付ける”重臣たちを看過できない」と応じる
さらに「書は世子がヨニングンに渡した物」と告げる
※世子が延礽君(ヨニングン)を守るため、嘘の証言をする
7.トンイ、淑嬪(スクビン)に冊封される
少論(ソロン)がヨニングン(のちの英祖)を攻撃する理由のひとつがトンイの出自
史実でも
「卑しい身分で側室になった母親=淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏から生まれた」
として王の資質を問われるなど、英祖(ヨンジョ)は苦労する
ドラマ「トンイ」では
スクチョンが「淑儀(スギ)=トンイも正式な側室であり、教旨が下りれば(チャン・ヒビンと同じ品階の)嬪になること」を明言
トンイが中殿(=王妃)になれない理由はないことを示す
当の本人トンイは王妃になる決心がつかない
ヒビンよりトンイについた方が有利だと考えたチャン・ムヨルが再びトンイに接近
世子の病とそれを隠すヒビン側の行動をスクチョンに話すよう進言する
トンイは、キッパリと拒否
問題を起こすつもりはないことをムヨルに告げる
8.世子が行方不明になる
大人たちの勢力争いに翻弄され、傷つく世子と延礽君(ヨニングン)
中秋(チュソク)の祭りの楽しさを延礽君(ヨニングン)から聞いた世子は、気晴らしに宮廷を抜け出すことを提案
市中で初めての経験を楽しんでいた世子が、スリと間違われる
身分を明かせないことから、捕盗庁(ポドチョン)へ連れて行かれる
9.ヒビンとヒジェ、延礽君(ヨニングン)を攻撃する2
宮廷では世子の不在を知ったヒビンが、延礽君(ヨニングン)のせいで世子が国法に背いたと非難する
トンイたちは、事が公になる前に世子と延礽君(ヨニングン)を見つけようとする
捕盗庁(ポドチョン)の兵から逃げ出した世子は、チャ・チョンスによって保護される
宮廷に戻った世子は、母ヒビンに「自分が誘って宮廷から抜け出した」と話すが聞き入れてもらえず、無理がたたり倒れてしまう
ヒビンを中心として「延礽君(ヨニングン)が世子の命を脅かした」と非難が起きる
さらにヒビン寄りの重臣たちによる「延礽君(ヨニングン)追放」の抗議が、スクチョンの元へ殺到する
スクチョンは延礽君(ヨニングン)を守ろうとするが、相次ぐ追放の上奏文に頭を痛める
■親心を表すセリフ
「父親が王であるゆえに、二人につらい思いをさせている
私にとっては 二人とも大事な子供だ
(だが)重臣にとっては、権力争いの種にしか見えないのだな」
10.世子、父であるスクチョンに病を告白
スクチョンは、王室の存亡に関わる大事を黙っていたことに対してチャン・ヒビンには怒り、トンイには理解を示す
■スクチョンがヒビンに対して怒った点
世子の病について1年もの長い間隠してきたこと
=王朝の存続に関わる重大事を秘密にしていた
実家から清国の薬を調達していること
=王や世子の薬は内医院(ネイウォン)で調剤する決まりであり、出所の分からないものは使用できない
御医(オイ)ではなく、チャン・ヒビンの意のままになる医官に診せていたこと
=実母とはいえ、次期国王となる世子の治療を勝手にした
スクチョンは、父の立場と国王の立場両方で物事を考えている
チャン・ヒビンは、母の立場でしか考えていないことに自身が気付いていない
■怒りに震えるスクチョンのセリフ
「ヨニングンを陥れる者(重臣たちなど)の黒幕はお前だということを、私は知っているのだぞ」
ヒビンは許しを乞うが、スクチョンはその場を立ち去る
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
その後、スクチョンは王朝の存続も考え、世子の病に関する事実を公表すべきか悩む
11.世子の病に関する噂が広がる
チャン・ムヨルは、世子の病に関する噂を流し、間接的に延礽君(ヨニングン)が有利となるようにする
シム・ウンテクが、延礽君(ヨニングン)追放を訴える重臣たちが解散したのちに、また宮廷で「騒ぎ=世子の病に関する噂」が起きたことトンイに報告
トンイはムヨルを叱責する
12.少論(ソロン)、ヒビンを見限る
(チャン・ムヨルより話を聞いた)イム・サンヒョンが就善堂(チュソンダン)を訪ね、チャン・ヒビンに世子の噂について確かめる
「世子の病は、王室だけの問題ではなく国全体の問題」
「話が事実だとすれば、我々も世子様の味方に付きようがない」
世子・ヒビン親子から距離を置く様子を見せる
その後ヒビンは、少論(ソロン)の支持を取り付けようと自ら動く
夜道、右議政(ウィジョン)イム・サンヒョンの住まいを訪れるが、しばらく待たされた挙句、使用人を通じて「会えない=会う意思がない」との返答を受ける
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
かつてスクチョンの寵愛を一身に受け、一時は王妃の座についたチャン・ヒビンのプライドはボロボロに傷つく
13.ヒビンの母ユン氏捕らえられる
パク氏の言動から、自分が指示した放火とその罪をオ・ホヤンに着せようとしたことが捕盗庁(ポドチョン)に届けられていることを知る
逃亡を図るが、チャ・チョンス率いる禁義府の兵に取り押さえられる
14.ヒビンとヒジェ、延礽君(ヨニングン)を攻撃する3
四面楚歌のチャン・ヒビンとチャン・ヒジェ
ヒジェは、ヒビンにはなんとしてでも生き延びるよう話す
すべてに絶望し、生き延びる理由を見出せずにいたヒビンは新たな生きる意味を見つける
それは、大切なものすべてを自分から奪ったトンイに復讐すること
トンイ・延礽君(ヨニングン)親子の命を狙う(詳細後述)
15.宮廷で淑嬪(スクビン)=トンイ・延礽君(ヨニングン)を狙った事件(詳細)
燈燭房(トゥンチョクパン)*よりヒジェの部下が油を盗み出す
ファン武官&ナム武官の二人が、部下がヒジェに報告に行く姿を見て怪しむ
ヒジェらの怪しい動きについて、ソ・ヨンギ、チャ・チョンスに報告
ヨンギやチョンスは、(具体的な計画はわからないものの)トンイと延礽君(ヨニングン)の命が狙われるであろうことを予測する
*燈燭房(トゥンチョクパン)
宮中の明かりを灯すところ (字幕参考)
ソ・ヨンギ、チャ・チョンスの二人は宝慶堂(ポギョンダン)へ向かう
チャ・チョンスはトンイと延礽君(ヨニングン)を安全な場所へ移動させようとする
移動を始めたとき、東宮殿で火の手が上がる
世子の行方が分からず、皆捜索にあたる
※ここに禁義府(ウィグムブ)の兵が割かれる
東宮殿が火事という知らせはスクチョンのもとにも届けられる
就善堂(チュソンダン)のチャン・ヒビンが平然としていることから、世子の身は安全な場所にあること、ヒビンたちの計画の一部であることがわかる
シム・ウンテクもトンイ・クム親子のもとへ向かう
禁火司(クムアサ)*だけでは消火が難しいと判断され、畳鐘(첩종)*が鳴らされる
入り口が開門され、民衆が消火作業に当たるため宮廷に入る
その様子を陰から見て「始めろ」とチャン・ヒジェが部下に命じる
※火事の消火に乗じて刺客を送り込む計画は、チャン・ヒビン主導で計画された
*禁火司(クムアサ)
正式には、修城禁火司(スソンクムアサ)
王宮や都城の修築や、宮殿や庁舎、里洞各戸の消防を担当
*畳鐘(첩종)
軍士や民を集めるため宮廷で鳴らす鐘(字幕参考)
チャ・チョンスがトンイ・クム親子のそばを離れる
世子の行方がしれないことを案じたトンイが、チョンスに兵を連れ、世子の行方を探すよう命じる
チョンスは迷いながらも、護衛の兵を2人残し世子の捜索へ向かう
なだれ込む民衆たちに混じり宮廷に入ったヒジェの送った刺客が、途中で東宮殿へ向かう道から外れる
チャ・チョンスは、足音を忍ばせ荷車を押す男たちに気づく
彼らが毛麻鞋(モマへ)*を履いていたことに不信を抱く
*毛麻鞋(モマへ)
靴底に毛を貼りつけた履物 主に盗賊が履いた
韓国ドラマ・ガイド「トンイ」後編より
エジョンが別御所への移動準備が整ったことを告げ、延礽君(ヨニングン)に移動を勧める
「世子の無事がわかれば移動する」という王子の言葉にエジョンがその場を離れる
ひとりになった延礽君(ヨニングン)を狙う刺客4人(近くにいた女官を先に襲う)は、逃げる王子を追う
延礽君(ヨニングン)の姿が見えず、探していたトンイが襲われた女官に気づく
追い詰められた延礽君(ヨニングン)を刺客が襲おうとしたその瞬間、トンイが身を呈してかばう
飛び込んできたチャ・チョンスが助けに入る
刺客3人が逃走をはかる(1人はその場で捕まる)
内禁衛将(ネグミジャン)ソ・ヨンギの命で宮廷外に通じる門の封鎖が命じられる
ファン武官&ナム武官が兵士を率いる
「官軍に捕まりそうになったら、その場で自害すること」をリーダー格の男が他の男らに命じる
■トンイの容体とその後
御医(オイ)による必死の治療にも関わらず、思うように止血ができないトンイの容体が危ぶまれる
スクチョンもすぐに駆けつける
「このまま出血が止まらなければ、死に至る可能性もある」
御医(オイ)の言葉に、チャ・チョンスは責任と怒りを感じる
その頃、チャン・ヒビンは就善堂(チュソンダン)で兄からの吉報を待っていた
宮廷からの脱出をはかる刺客たち
比較的警備の手薄な門から出ようとするが、その前に兵士が増強され他の門へ移動
警備の兵に急な閉門に苦情を言う民衆に紛れ込み、刺客は皆を扇動して開門を迫る
そこへ兵を連れたチャ・チョンスが駆けつける
捕り押さえられた刺客は自害を図ろうとする
が、気付いたチョンスによって未遂に終わる
チャン・ヒジェは、淑嬪(スクビン)・延礽君(ヨニングン)の殺害、刺客の逃亡、自害すべて失敗したと知る
就善堂(チュソンダン)に飛び込み、チャン・ヒビンに逃亡を勧める
■人々は淑嬪の容体を案じる
◆延礽君(ヨニングン)
自分をかばい母が大けがをしたことを心配する
会いに行こうとするが、容体が安定しないため周囲に止められる
◆シム・ウンテク、ソ・ヨンギ、チャ・チョンス
刺客の身柄確保、トンイの容体についてやり取りする
◆スクチョン
治療の様子をそばで見守る
御医(オイ)より、出血が止まったことを聞く
今にも泣き出しそうな延礽君(ヨニングン)を抱きしめる
意識が戻り、真っ先に延礽君(ヨニングン)を案じて探す母トンイ
我が子の無事を知り、涙する
■トンイ、堪忍袋の緒が切れる
刺客に襲われた延礽君(ヨニングン)のことを思い出し、チャン・ヒビンを許すことができなくなる
■視聴者の気持ちを代弁?掌楽院(チャンアグォン) での噂話
大勢の輪の中で、前夜のことを語るパン・ヨンダル
ファン・ジュシクも加わり「ヒビン側に天罰が下る」と処分について噂する
ジュシクは、チャン・ヒビンの死罪が当然と考える
ヨンダルは、世子の母でもあるヒビンに死罪はあり得ないと考える
16.チャン・ヒジェ捕らえられる
観念するチャン・ヒビンに対し、兄チャン・ヒジェは最後までヒビンを生かそうとする
私兵を使い、チャン・ヒビンの護衛に当たらせて逃がそうとする
ヒジェは「私一人で計画して実行したこと」と全責任を負い、妹オクチョン(ヒビン)に累を及ぼさないようにしようとする
チャ・チョンスら禁義府(ウィグムブ)の兵士たちがチャン・ヒジェを捕まえる
全ての罪を被るつもりのヒジェは、抵抗することもなく兵士らに連行されていく
兄ヒジェの後を追うチャン・ヒビンを禁義府(ウィグムブ)の兵が遮る
言葉は丁寧であるが、ヒビンは半ば罪人のような扱いを受ける
仕えていた女官・尚宮も、母もそして今は兄ヒジェも連行され、一人残されたチャン・ヒビンは、自室で泣き崩れる
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
17.スクチョン、激怒する
淑嬪(スクビン)らを襲ったのは、チャン・ヒジェが送った刺客と知る
「今すぐ、そいつらを私の前に連れてこい!」
シム・ウンテクよりチャン・ヒジェらがイニョン王妃を呪詛した証拠の品(人形とお札)を見せられる
スクチョンは、事件に関与した人物の徹底調査を命じ、「罪を犯した者たちには命で償ってもらう」と決して許すつもりがないことを示す
その一方で世子の母であるチャン・ヒビンの処遇に頭を痛める
18.厳しい取り調べが行われる
これまでは世子の伯父、祖母として大目に見てこられたチャン・ヒジェとヒビンの母ユン氏だが、今回ばかりは厳しい拷問を受けることになった
ヒジェは拷問に耐え、あくまでもヒビンの関与はないと答える
〜 実際の撮影は和やかだったようです 〜
出典:http://blog.naver.com/mbcdong2
19.チャン・ヒビン罪を認める
世子が母ヒビンのもとへ向かっている頃、チャン・ヒビンはチャ・チョンスに伴われ取り調べの場に赴く
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
ヒビンは近づく官吏たちに声を荒げ、「国の嬪 世子の母」である自分への拷問は許されないと主張する
しかし、ソ・ヨンギに「禧嬪(ヒビン)様は罪人としてこちらに来ている」と置かれた現実を突きつけられる
その言葉に堰が切れたかのように「すべては私の指示」と言い放ち、母と兄の解放を迫る
ヒジェ、母ユン氏は「自分が行った」とヒビンを守ろうとする
開き直ったかのように、すべての罪を認めるチャン・ヒビン
かつて愛した女性の最も見たくなかった姿を目にしたスクチョンは、言葉を発することすらできなかった
20.病身の母トンイ、ヒビンに理由を尋ねる
自分と延礽君(ヨニングン)を殺そうとした理由をヒビンに直接尋ねる
あくまでも対決姿勢を崩さないヒビンに対して、トンイはこれまでにない口調で問い詰める
チャン・ヒビンの理由とは
「政治や宮廷というものを信用できないから」
権力を握るために、延礽君(ヨニングン)側の者は世子を狙う
今は違うと言っても、トンイもいずれはそのようになる
結局、最後までトンイを信じることができなかった
続けて
謝罪などする気がない
計画が未遂に終わったことが残念でならない
と語る
もはや二人の間は修復不能
トンイは、チャン・ヒビンの現在の状況を、周囲の環境や運命ではなく「自分の選択の結果」と語る
自身の心の内にあった「ヒビンとの和解」への望みを完全に断ち切ったトンイは、禁義府(ウィグムブ)を後にする
残ったヒビンは、トンイの言葉を思い返し「すべては自身の選択」という言葉を噛みしめる
■チャン・ヒビンの処遇に関する会話
ユ尚宮、シビ、ウングムはチョン尚宮、チョンイム(尚宮)にチャン・ヒビンの処遇を尋ねる
スクチョンが、ヒビンが世子の母親であることから決断できず、悩んでいるという
それを聞いたユ尚宮は「過去の王室でも同じようなことがありましたね」*と口にする
■世子の母に死罪を命じた過去の悲劇(史実)
ユ尚宮が語った「過去の王室でも・・・」というのは、暴君として知られる10代国王・燕山君(ヨンサングン)の母・廃妃(ペピ)尹(ユン)氏のことです。
9代国王・成宗(ソンジョン)は嫉妬深い王妃尹(ユン)氏を廃妃とし、その後賜薬(サヤク)による死罪を命じます。
成宗(ソンジョン)は、幼い燕山君(ヨンサングン)に母の死の真相を知らせないようにします。
しかし、燕山君(ヨンサングン)に取り入ろうとする奸臣は、真相を彼の耳に入れるのです。
母の死を知った彼は、死罪に関係した人々を虐殺していきました。(甲子士禍:カプチャサファ)
すでに亡くなっていた人は、墓をあばいて首をはねたといわれています。
結局、クーデターにより燕山君(ヨンサングン)は失脚。
あとを継いだのが11代中宗(チュンジョン)です。
「チャングムの誓い」で物語の最初に描かれるのが、この燕山君(ヨンサングン)が母の死に関連する人々を虐殺する事件です。
チャングムの父もこのため逃亡していたのです。
粛宗(スクチョン)の時代に生きた人々にとって、それほど昔の話ではなかったことでしょう。
もし世子の母・禧嬪(ヒビン)に死罪を命じた場合、世子が王位に就いたとき同じことが繰り返されるのでは・・・と不安がよぎったのも当然かもしれません。
実際、粛宗(スクチョン)が禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏に死罪を命じたとき、重臣たちはこぞって反対を表明したといわれています。
21.チャン・ヒビンらに対する処分が公になる
苦悩の末、スクチョンは処罰を決めその内容を公表する
(スクチョンのセリフより)
「私はこの場で、辛巳年10月残酷な罪で王室を侮辱し、国を乱した罪人たちへの処罰を下す」
「罪人チャン・ヒジェとユン氏は、これまでに何度も王室と朝廷を侮辱してきた
(中略)
よってチャン・ヒジェとユン氏を含む関与した者のすべてを死刑、あるいは流刑に処す」
「また就善堂(チュソンダン)の禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏は、世子の母親としての役目を果たさず、これら残酷な犯罪に加担していた」
「私は禧嬪を許すことはできない」
「よって、禧嬪にも同様に罪を問う」
「辛巳年 10月8日、禧嬪の名を剥奪し、賜薬(サヤク)=毒薬を命じる」*
<史実では>
■禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏、張希載(チャン・ヒジェ)らの処分
1701年
9月23日 張希載(チャン・ヒジェ)の処刑が決まる
この時、希載は済州島に配流されていた
9月25日 禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏に自害を命じる王命が下る
10月 3日 重臣の徐文重(ソ・ムンジュン)が禧嬪の死罪に反対する意見を述べる
10月 8日 粛宗(スクチョン)承政院(スンジョンウォン)*に「禧嬪死罪」の命令書をだす
重臣たちが連名で上訴文を提出し、粛宗(スクチョン)に再考を求める
決定を変えない粛宗(スクチョン)に対し、徐文重(ソ・ムンジュン)、右議政(ウィジョン)申琓(シンワン)、吏曹判書(イジョパンソ)李畲(イヨ)が謁見し上奏
それでも粛宗(スクチョン)は意見を変えず「賜薬(サヤク)」を命じた
10月10日には「祭壇にお供え物を」と記録があることから、この間に禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏は亡くなったものと考えられています。
*承政院(スンジョンウォン)
王命の伝達と履行の報告を王に行う部署で、秘書室に相当
都承旨(トスンジ)ら承旨(スンジ)は「令監 ヨンガン」と呼ばれる正三品の地位
22.チャン・ヒビン最期を迎える
死を目前にして、一目我が子に会いたいと願うチャン・ヒビンと、最後まで死罪の命を取り下げてもらおうとする世子
トンイの取りなしにも関わらず、二人は会うことすらかなわなかった
<史実では>
禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏が必死に願うので、粛宗(スクチョン)は最後に二人の対面を許可しました
憎んできたトンイに世子を託し、スクチョンに自分の最期の姿を覚えていてほしいとチャン・ヒビンは願う
スクチョンを愛し、同じように愛されることを望んだヒビンの独白が続く
見送ることになったスクチョン、そしてトンイも、それぞれ静かに涙を流してその死を悼む
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
関連記事:トンイの王妃の最期!イニョン王妃とチャン・ヒビンの最期に涙!
23.朝廷内の対立が激化する
宮廷の重臣たちの間では、次の中殿(王妃)に誰が相応しいか論じられていた
少論(ソロン)のイム・サンヒョンの屋敷では、老論(ノロン)が淑嬪(スクビン)を中殿に推していると聞くと「賎民の出であるトンイが王妃になること」「低い身分の母を持つ次の王」に断固反対することで意見がまとまる
対する老論(ノロン)は「淑嬪(スクビン)=トンイを中殿に、延礽君(ヨニングン)を王にする」と考える
しかし、トンイの考えは周囲とは異なり「王妃になるつもりはない」とシム・ウンテクに告げる
ウンテクは「(トンイの気持ちは理解できるが)延礽君(ヨニングン)がこのまま王位につけないとなると、命が危険にさらされること」を指摘する
王位争いとなれば、世子と延礽君(ヨニングン)の仲は敵対するものになってしまう
そのうえ、王位に就けない方は命の危険すらある
難しい問題をどう解決すれば良いのか、トンイは考えを巡らす
重臣たちは、スクチョンを前にしても双方の意見をぶつけ合う
淑嬪・延礽君(ヨニングン)を支持する老論(ノロン)と、世子を支持し新たな中殿を求める少論(ソロン)の議論は平行線をたどる
■元は同じ西人(ソイン)派であったのに、老論と少論に分裂したキッカケ
「トンイ」では、南人(ナミン)の力が弱まり、トンイ・クム親子が再入宮してから登場するイム・サンヒョンをリーダーとする少論(ソロン)の重臣たち
史実では、老論と少論の分裂はイニョン王妃が復位する頃の話になります。
一度は廃妃となったイニョン王妃がふたたび王妃の座に就く、という時期です。
裏を返せば、それまで王妃の座にいた張玉貞(チャン・オクチョン)が禧嬪へ降格となったことを意味します。
これには、次のような流れがあります。
1 金春澤(キム・チュンテク)が官吏・金寅(キム・イン)らを使い「張希載(チャン・ヒジェ)が(のちの)*淑嬪(スクビン)・崔(チェ)氏を毒殺しようとした」と告発書を提出させる
金春澤(キム・チュンテク):シム・ウンテクのモデルといわれる人物
淑嬪(スクビン)・崔(チェ)氏 :トンイのモデルといわれる人物
注)イニョン王妃が復位する頃の崔(チェ)氏はまだ嬪の品階ではありません
2 粛宗(スクチョン)は、この告発書を利用して南人(ナミン)派を一掃しようとする
3 政権の主流を南人(ナミン)派から西人(ソイン)派に変えることに成功した粛宗(スクチョン)は、自分が廃妃とした仁顕(イニョン)王妃を復位させようとする
4 その当時、王妃の座にいた張玉貞(チャン・オクチョン)を側室に降格=禧嬪の品階にする
このとき張玉貞(チャン・オクチョン)は降格という程度で済んだが、その兄・張希載(チャン・ヒジェ)は妹の立場を背景に横暴な振る舞いをしていたため厳罰を求める声が高かった
その張希載(チャン・ヒジェ)に対する処罰に関して意見が別れる
最も重い罰=死罪を主張した人々が老論(ノロン)派へ
世子の伯父に死罪はよろしくないと主張した人々が少論(ソロン)派へ
この分裂は、単に張希載(チャン・ヒジェ)の処遇に関する問題ではありませんでした。
少論(ソロン)派は、禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏の息子である世子が次の王だと考える派閥であり、老論(ノロン)派は、それに異論を挟むという「王朝の存続」問題も絡んでいたのです。
※当時の粛宗(スクチョン)には、息子は世子ユンしかいなかったことがその背景にあります
朝廷での重臣たちの議論を受けて、宝慶堂(ポギョンダン)にソ・ヨンギとチャ・チョンスがトンイを訪ねる
トンイは、世子と延礽君(ヨニングン)の二人が生き残る方法を口にする
「二人とも王になれば良いのです」
「私の命を懸けて、必ず世子様と王子をこの手で守ります」
世子と延礽君(ヨニングン)をともに活かす方法を考えるトンイ
また、兄と慕う世子に突き放され、落ち込む延礽君(ヨニングン)の様子を見た母トンイは声をかける
世子は延礽君(ヨニングン)を憎んでいるのではなく、今は自分を責めて苦しんでいる
いつか必ず以前のような優しい兄に戻る
母が延礽君(ヨニングン)も世子も守る
頼もしい母の言葉と、トンイに優しく抱きしめられ、延礽君(ヨニングン)は安心して笑顔になる
一方、宮廷内の噂で「淑嬪(スクビン)=トンイが王妃となること」「世子の地位ではいられないこと」を耳にした世子は、書物を焼き捨てようとする
その姿を見かけ驚く父スクチョンにも「自分ではなく、延礽君(ヨニングン)を世子にする考えなのでは」と胸のうちをぶつける
※世子の延礽君(ヨニングン)に対する態度は、そうした不安や疑心によるもの
世子の言葉に衝撃を受けたスクチョンの元をトンイが訪れる
苦悩するスクチョンに、一度に母、伯父、祖母を亡くし、しかも父である国王が母に死刑を命じたことに傷ついている世子の心情を伝える
そして自分の意思を伝える
「私は中殿にはなりません」
王室の悲劇として
後宮(=側室)も王妃になれるという事実がチャン・ヒビンの欲望に火をつけ、苦しめたこと
それにより王位継承に絡む数々の事件が起きたこと
罪を犯した者だけでなく、残された者たちにも心に傷を残したこと
を挙げる
さらに
自分が王妃になれば、(自分たちの意思とは関係のないところで)ふたたび同じ悲劇が起きること
を憂慮する
スクチョンは「トンイを王妃に」という願いを諦めきれずにいるが、トンイの固辞する意思が強いことを改めて知る
トンイは自分の思いをスクチョンに伝える
「権力や地位ではなく、大事に守っていきたいものがあるのです」
「そして、もう悲劇が繰り返されぬような道を殿下がご自身でお選びください」
ここでのやり取りは、「トンイを次の王妃にと望むスクチョン」と「世子とヨニングンのために王妃の座を固辞するトンイ」という構図です。
また、「トンイの考えを聞いたスクチョンが、側室から王妃になれない法律を作る」という流れにつながります
<史実では>
■いつ後宮(側室)から王妃の座に就くことができなくなった?
粛宗(スクチョン)が、禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏自害の前に「後宮が王妃に昇格できない」という法律を作る
その当時、禧嬪(ヒビン)張(チャン)氏が死罪となれば、地位からしても延礽君(ヨニングン)の母である淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏が王妃の有力候補だった
しかし粛宗(スクチョン)は自ら制定した法律により、その道を閉ざす
加えて、新しく仁元(イヌォン)王妃を迎えた粛宗(スクチョン)は、淑嬪(スクビン)崔(チェ)氏を宮廷外の梨峴(イヒョン)宮住まいにする
という流れです。
粛宗(スクチョン)の真意は、どこにあったのでしょう。
気になります。
24.スクチョン、新しい王妃を迎えることを決意
スクチョンは「トンイを次の王妃に」という願いはあきらめる
さらに側室が王妃となることを禁じる法を制定
朝廷では重臣たちを前に都承旨(トスンジ)より教音が披露された
「この決定により、礼曹*はこれを速やかに行い、新しい中殿を選ぶものとする」
「また、厳格な王室体制を維持するためにも、今後どのような後宮も中殿の座に就けぬよう法を定めるものとする」
「これは後世に渡り、遵守されねばならない」
老論(ノロン)にとっては痛手、少論(ソロン)にとっては喜ばしいスクチョンの決定
トンイにつくのが得策であれば、と考えていたチャン・ムヨルはこの決定により再考することになる
*礼曹(イェジョ)
礼法や音楽、祭祀や国賓をもてなす宴、朝会や交聘(国家間で使臣を送ること)、学校、科挙など、礼法・教育全般を統括
「朝鮮王朝実録」より
<補足>
朝鮮王朝には、国政を担当する6つの官庁=六曹(ユクチョ)がありました
吏曹(イジョ):人事全般を統括
戸曹(ホジョ):経済全般を統括
礼儀(イェジョ):礼法・教育全般を統括
兵曹(ピョンジョ):軍事全般を統括
刑曹(ヒョンジョ):法律全般を統括
工曹(コンジョ):国土管理・製造全般を統括
それぞれの最高位は「判書(パンソ)」
例)吏曹判書(イジョパンソ)
※朝鮮王朝を舞台にした時代劇などで、この「○○判書(パンソ)」と呼ばれる人物がよく登場します
25.トンイの意向に対してチャン・ムヨルが反応する
ムヨルはスクチョンの決定を聞き、トンイ自ら王妃にならないという選択をしたのか尋ねる
自分が手を組むと申し出たのにトンイが拒否したこと
権力を手中に収める機会を逃したこと
いずれトンイは後悔するはずだと言う
トンイは、そのことばに笑みを返す
トンイから見れば、チャン・ムヨルの生き方は気の毒でしかない
私欲と損得勘定の世界で生き、保身のために人を見捨て、平気で汚い手を使うのがムヨル
トンイの理想は
「他人のために尽くし、他人を慈しみながら、それが幸せだと感じて生きる」こと
計略など用いなくても、自分の意を成し遂げられる政治というものを見せると宣言する
立ち去るトンイの後ろ姿につぶやくムヨル
「新しい中殿が来ても、(そのとき後悔して)権力の前にひざまずくことがないか、とくと拝見させてもらおう」
※トンイとチャン・ムヨルの最終バトルを予見させる場面
26.ソ・ヨンギ、チャ・チョンス、シム・ウンテクは、トンイの真意に気付く
世子に必ず王位に就いでもらうこと
そして延礽君(ヨニングン)にも、王位を継いでもらうこと
これがトンイの考える
「世子と延礽君(ヨニングン)二人とも守り、延礽君(ヨニングン)が生き残る方法」
予想もしなかったトンイの考えに驚く3人
ソ・ヨンギがトンイの考えを口にする
「世弟(セジェ)*のことですね」
トンイが延礽君(ヨニングン)を世子の次に王位を継ぐ「世弟」に据えることを考えていると二人に語る
*世弟(セジェ)
王位を受け継ぐ王の弟
トンイは世子と延礽君(ヨニングン)を守るため、2人とも王にするが最善だと考えました。
ただ、ムヨルの言葉も気になります。
はたして最後はどうなるのでしょうか?
続きをご覧ください。
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トンイの相関図をあらすじ順に総まとめ〜イヌォン王妃編(56話~ラスト)〜
<相関図>
【主な出来事】
※ドラマの内容と少し前後した順番となっています
1.イヌォン王妃が新しく王妃の座に就く
少論(ソロン)の重臣・金柱臣(キム・ジュシン)を父に持つ
10代前半と若く、明晰だと評判の継妃(ケビ)
父の影響もあり、トンイを警戒する
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
「トンイ」でのイヌォン王妃は「若く聡明で、意思の強い人物」という面を中心に描かれています。
<史実では>
粛宗(スクチョン)の継妃 仁元(イヌォン)王后・金(キム)氏
1701年 14歳で40歳の粛宗(スクチョン)のお妃として宮廷に入ります。
とはいえ、当時14歳での婚姻自体は珍しいことではありません。
仁敬(インギョン)王后・金(キム)氏は9歳で世子嬪(セジャビン)に選ばれ
仁顕(イニョン)王后・閔(ミン)氏は14歳で継妃(ケビ)になりました。
ちなみに後宮(側室)では
禧嬪(ヒビン)・張(チャン)氏は22歳のときに19歳の粛宗(スクチョン)の側室になり
淑嬪(スクビン)・崔(チェ)氏は22~23歳ころに寵愛を受けたのではないかと考えられています。
2.チャン・ムヨル、イヌォン王妃に接近する
イヌォン王妃の父キム・ジュシンに伴われ、新しい王妃に拝謁
トンイ・延礽君(ヨニングン)に関する悪意ある噂を耳に入れる
3.イヌォン王妃、延礽君(ヨニングン)のお妃選びを命じる
宮廷内の噂やムヨルの話を信じた王妃は、延礽君(ヨニングン)が世子の座を狙っていると考える
「世子以外の王子は婚姻をあげたら宮廷を出る」決まりを用いて延礽君(ヨニングン)を追い出そうと考える
トンイより『儀軌(ウィゲ)』*での「世子以外の王子の婚礼に母親が関与した例」を示され、延礽君(ヨニングン)の婚礼にトンイが関与することを許可する
最初は、トンイの
「王妃が進める揀擇(カンテク)を受け入れる代わりに、お妃選びは母である自分に任せてほしい」
という願いを生意気だと感じる
*儀軌(ウィゲ)
王族の冠婚葬祭をはじめ、王室や宮廷の主要行事を詳細につづった文書のこと
文字による記録と記録画で構成されている
韓国ドラマ・ガイド「トンイ」後編より 抜粋引用
4.トンイ、自ら意中の家に出向き延礽君(ヨニングン)との婚姻を願う
誰もが延礽君(ヨニングン)の後ろ盾となるような家門を選ぶと予想していたが、トンイが選んだのはある進士(チンサ)*の娘だった
*進士(チンサ)
科挙の小科合格者
「韓国ドラマ・ガイド トンイ 後編」より
5.少論(ソロン)民意を恐れる
最初は、進士(チンサ)だと聞き、賎民らしい相手だとタカをくくっていたイム・サンヒョンらだったが、進士(チンサ)の住まいが「王気(ワンギ)*の流れる家」との言い伝えがあることを知る
*王気(ワンギ)
王になる機運(字幕参考)
延礽君(ヨニングン)が婚姻後、この家に住むことで民衆が「次の王は延礽君(ヨニングン)」だと言い伝えを信じ込むことを恐れる
6.チャ・チョンス、チャン・ムヨルの弱みを握る
密かにムヨルの行動を調査していたチョンスは、「清廉潔白」といわれる評判とは裏腹にムヨルが数々の不正を行っている証拠を手に入れる
弱みを握られたムヨルは、朝廷で過去の前例を持ち出し、延礽君(ヨニングン)が婚礼を挙げてもすぐに出宮する必要がない(宮廷に住み続けても良い)と発言する
7.延礽君(ヨニングン)の婚礼の儀が執り行われる
<史実では> 延礽君(ヨニングン)の正妃
延礽君(ヨニングン)のちの21代国王・英祖(ヨンジョ)
正妃:貞聖王后(チョンソンワンフ)・徐(ソ)氏
徐宗悌(ソ・ジョンジェ)の娘
1704年 12歳で当時10歳の延礽君(ヨニングン)と結婚
1721年 延礽君(ヨニングン)が世弟(セジェ)になったことで世弟嬪(セジェビン)に
1724年 英祖(ヨンジョ)として即位したことで王妃となる
<トンイの教え> 祝言を挙げる意味について
「真の大人になり、思慮深くなること」
「より堂々とした、頼もしい人間になること」を願い、婚姻により、守られる立場から守る立場になる我が子クムの成長を見守る
8.イヌォン王妃、トンイの言動と噂との違いに違和感を感じ始める
それまで、父の影響やムヨルが耳に入れるトンイの人物像などから「スクチョンの寵愛をよいことに、延礽君(ヨニングン)を王位に就けようとする悪賢い人物」という目でトンイを評価
しかし、自分の目や耳で見聞きするトンイは「権力志向ではなく、世子にも心を配る人物」
噂・評判と自分の感じた人物像にギャップを感じる
また、世子に粥を届けるトンイを叱責した際、世子が「淑嬪(スクビン)様=トンイは、宮廷でもっとも信頼する方」と擁護したことからもトンイへの見方に変化が現れ始める
9.トンイ、初めてスクチョンに「王位」についての考えを述べる
「世子も延礽君(ヨニングン)も王位に就かせる」というトンイの発言を聞いたスクチョンは、翌日から公務を取りやめ部屋にこもる
シム・ウンテクは、場合によっては「反逆」「謀反」とも捉えかねられないトンイの発言を軽率だったのではないかと心配する
トンイ自身もスクチョンがどう考えているのか、何を言うのか、恐れの気持ちを抱く
10.スクチョン、二人の息子を守るため重大な決定をする
重臣たちに2つの決定事項を伝える
・王位を継ぐのは世子であること
・トンイを宮廷から出すこと
トンイに近い者たちはスクチョンの決定に驚き、抗議の意思を見せたり、真意を尋ねるようトンイに進言したりするが、トンイは沈黙を守る
11.スクチョン、トンイに真意を伝える
沈黙を続けるトンイにスクチョンは自分の考えを伝える
トンイを宮廷から出し、梨峴(イヒョン)宮住まいとするのはスクチョンも一緒に暮らすためであること
そのために「生前譲位」を行い、世子を王に、延礽君(ヨニングン)を世弟(セジェ)にするつもりであること
トンイはスクチョンの譲位に反対する
その一方で、世子と延礽君(ヨニングン)の二人を守る唯一の方法であることを認識する
12.スクチョン、療養と称して宮廷を離れる
ソ・ヨンギ率いる内禁衛(ネグミ)の兵も護衛としてスクチョンに同行
ヨンギは、流れ星に「王様と内禁衛(ネグミ)が不在の間に何か起こらなければ良いが」と不吉な予感を抱く
チャン・ムヨルはスクチョンの決定事項に疑念を抱き、水面下で調査を行う
スクチョンが調べさせた史料などから「生前譲位」の意向に気付く
13.チャン・ムヨル、少論(ソロン)と協調してトンイを陥れようとする
将来、延礽君(ヨニングン)が王位を継ぐことになれば、トンイは「王の母」になり力を持つ
そうなると自分の未来は前途多難で、これまでの努力も昇進も水の泡となる
そこで、ムヨルはスクチョンが譲位の前段階として、清国の密使に会うため宮廷を不在にしている間にトンイを失脚させようとする
また、イム・サンヒョンら少論(ソロン)派は、賎民の血を引く延礽君(ヨニングン)が王になることには断固反対であるため、互いに協力をする
14.チャン・ムヨルや少論(ソロン)派重臣による淑嬪(スクビン)=トンイを陥れる事件(詳細)
チャン・ムヨルがイヌォン王妃に、「トンイ側が謀反を起こそうとしている」との情報を伝える
ムヨルは、チャ・チョンスが所属する禁義府(ウィグムブ)トップの判義禁府事(パニグンブサ)に進言をして、チョンスを孤立させ、自分が兵を掌握する
※ムヨルの指揮下に入った兵は、禁義府(ウィグムブ)、五軍営(オグニョン)*
※兵曹判書(ピョンジョパンソ)は全権をムヨルに委ねる
※内禁衛(ネグミ)のソ・ヨンギら兵士はスクチョンの護衛で宮廷を離れているため、宮廷の護衛はチャン・ムヨルが指揮する兵士が行う
※チャ・チョンスはトンイと延礽君(ヨニングン)をムヨルから守るため、老論(ノロン)から借りた私兵で護衛に当たる
※五軍営(オグニョン)
朝鮮初期に中央の軍事機関として設置された「五衛(オウィ)」に代わり、スクチョンが改編・設置した軍制
5つの軍営があるので五軍営(オグニョン)と呼ばれる
ムヨルはイヌォン王妃に「世子を守るため」トンイの出宮を命じることを勧める
この間、少論(ソロン)のイム・サンヒョンらは、使用人を使い、火薬や毒キノコなどを準備する
ムヨルは世子がスクチョンの代理で出席する宴席会場への経路を変更する
少論(ソロン)の手筈により、トンイが乗る籠の担ぎ手が毒キノコを口にする
このため、出宮の命を受けたトンイの出発が遅れる
チョンス率いる兵は、トンイの行列を待つ
チョンスたちは、トンイの出発が予定より遅れたこと、世子の行列も同じ道を通ることを知らない
世子の行列が通った時に、爆発音がする
ムヨルの命を受けた部下が、自作自演による世子襲撃事件を起こす
(世子を傷つけないようにしながら、輿近くで火薬を爆発させる)
チョンスは、詳細を確かめるまで動かないよう兵士らに命じるが、トンイが攻撃されたと勘違いした私兵たちが刀を抜く
その様子を隠れて見ていたムヨル指揮下の兵士たちが、「謀反を防ぐため」チョンス率いる兵士を捕らえる
※世子の行列に向けて刀を抜けば、謀反とみなされる
部下よりチョンスたちを捕らえたと報告を受けたムヨルは、イヌォン王妃に「謀反を起こしたトンイたち」を捕まえる宣旨を下すよう要請する
集まった兵士たちがトンイを捕らえようとしない(自分の命令で動かない)ことにムヨルが驚く
チャン・ムヨルは、宣旨もあることを告げ、トンイを捕まえるよう兵士らに再度命じる
逆にトンイがイヌォン王妃より下された宣旨=内旨標信(ネジビョシン)*をムヨルに見せる
*内旨標信(ネジビョシン)
王や世子が都を離れている間に宮廷で緊急事態が起きたときは、王妃が代理を務める
王の代理であることを示すのが内旨標信(ネジビョシン)
札の表は「内旨」の文字、裏に王の御押(オアプ)=署名の代わりに使われる記号が印されている
「韓国ドラマ・ガイド トンイ 後編」より 抜粋引用
※王の代理である証なので、都承旨(トスンジ)がうやうやしく持ってくる
まだ事態が飲み込めないムヨルに対し、イヌォン王妃は自分がトンイに内旨標信(ネジビョシン)を下したことを告げる
※スクチョンはトンイから届いた手紙で、一連の事件について知り、ソ・ヨンギに内禁衛(ネグミ)の兵を動かすよう命じる
内禁衛(ネグミ)のソ・ヨンギらの活躍により、関係した少論(ソロン)の人物特定や証拠確保を行う
ファン武官・ナム武官も活躍する
15.スクチョン、事件に関与した者たちに厳しい処分を行う
自分を騙し、世子、淑嬪(スクビン)=トンイ、延礽君(ヨニングン)を傷つけようとした事件関係者に激しい怒りを見せる
自ら禁義府(ウィグムブ)の取り調べに赴き、弁明を聞くつもりも、情状酌量をするつもりもないことを告げる
16.スクチョン、譲位の意向を表明する
かねてから進めていた生前譲位について公にする
宮廷は大騒ぎになる
17.イヌォン王妃、トンイに延礽君(ヨニングン)を養子に迎えたいと申し出る
トンイを信頼する王妃は、延礽君(ヨニングン)を守ることを約束する
この養子縁組により、延礽君(ヨニングン)の母は王妃となり、少論(ソロン)の攻撃を抑える
また、スクチョンが譲位を行わなくても、世子と延礽君(ヨニングン)の命が脅かされる危険性が低くなる
王妃の信頼に応えるため、トンイは予定通り出宮する
18.トンイ出宮
母の立場では、我が子のそばでその成長を見守りたいという気持ちのトンイ
しかし、延礽君(ヨニングン)の将来を考え、イヌォン王妃に託す
トンイは延礽君(ヨニングン)が将来「民の父となる」よう、生き様を見せようと考える
延礽君(ヨニングン)は、トンイが自分を置いて宮廷を出ることに猛反対
自分も一緒に出る、と涙ぐむ
トンイは延礽君(ヨニングン)に、宮廷を出たとしても母であることに変わりはないこと、どんなに延礽君(ヨニングン)を大切に思っているかを話す
母の言葉を受け止めた延礽君(ヨニングン)は「立派な人物になること」を目指す
ここからは、多くの人々がユーモアを交えて登場します
~~1年後~~
17.トンイが梨峴(イヒョン)宮住まいとなってからの日々
トンイは主に2つのことを行う
①梨峴(イヒョン)宮を開放し、人々が気軽に相談できる場を設ける
『行列のできる相談所』
このために “町の働き者たち” を梨峴(イヒョン)宮に集め、壁を壊す仕事をしてもらう
出典:http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi
通りに面した庭を開放して、無料で貧しい人々の困りごとを女官や尚宮らと聞く
多くの人が相談に訪れるため、ポン尚宮は「並んでくださ〜い 줄을 서시오」を連呼する
それでも並んでもらえないので、エジョンが大声で整列させる
などの場面が描かれます
②監察府(カムチャルプ)での経験を生かし、外知部(ウェジブ 외지부)*として人々のために活動する
①の『行列のできる相談所』で受けた相談の中でも、専門的な知識が必要なことや冤罪を晴らすなどに関して、トンイは仲間に協力を呼びかけます
その仲間が『チームトンイ』です
トンイ自身は、宮廷を離れた後宮(フグン)=側室なのでむやみに宮廷の官庁を訪れることはできません
そこで、チームの収集は以下のように行います
官職を辞したソ・ヨンギに相談を持ちかける
ヨンギは、宮廷で働く仲間に “内密に” 声をかける
声をかけられたメンバーは、“極秘に” 梨峴(イヒョン)宮に集まる
メンバー:トンイ、ソ・ヨンギ、チャ・チョンス、シム・ウンテク、チョン尚宮、チョンイム
*外知部(ウェジブ)
弁護人(代訟人 テソンイン)
■トンイが相談を受けた事件
「戸曹(ホジョ)官吏殺人事件」
◆賎民の少女ヨルによる相談
父チルボクが、戸曹(ホジョ)の官吏を殺害したとして捕らえられ、このままでは殺人罪で死刑にされてしまうので、濡れ衣を晴らしてほしい
トンイによる前調査
捜査記録の確認
捕盗庁(ポドチョン)を訪れ、仵作人(オジャギン:検死官)とともに遺体の状況確認をする
<捜査の矛盾点>
・深い刺し傷は鋭いもの(刀や槍)によると考えられ、剣術に長けた人物の犯行だと思われるのに、チルボクは該当しない
・傷の方向から、右利きの人物による犯行だと思われるのに、チルボクは左利きである
・遺体がチルボクの結び紐を握っていたということだけで犯人だと断定したこと
■捕盗庁(ポドチョン)の対応
自分たちにとって煙たい存在のトンイを早く帰そうとする
捜査の矛盾点を指摘され反論しようとするが、理論整然としたトンイに敵わず “越権行為” だと論点をすり替える
※トンイに、後宮(フグン)としてではなく外知部(ウェジブ)として来ていると言われる
■トンイが怒った現状
牢にチルボクの様子を見に行くトンイ
ひどい拷問を受けた様子に怒りをあらわにする
案内した官吏が「自白をしないため 圧膝刑* を行ったこと」を報告する
トンイは医員を呼ぶように命じ、チルボクには濡れ衣を晴らすまで諦めないように伝える
*圧膝刑
膝を痛めつける拷問
延礽君(ヨニングン)が国王・英祖(ヨンジョ)となってから禁止した拷問のひとつ
☆梨峴(イヒョン)宮と右捕盗庁(ウポドチョン)はすぐ近くにあった☆
(著作権の関係で掲載はできませんが)朝鮮王朝時代の建物の位置関係を記した地図を見ると、トンイが住んでいた梨峴(イヒョン)宮と右捕盗庁(ウポドチョン)は、かなり近い距離にあります。
捕盗庁(ポドチョン)のホ従事官が部下に「これで何度目だ?」とトンイが頻繁にやって来ることをこぼす場面がありますが、近くだからこそ足繁く調査に訪れたのかもしれません。
余談ですが、
最終話で悪徳官吏・ホ従事官を演じるのは、ソン・ヨンジェさんです。
「トンイ」以降、時代劇・現代ドラマに数多く出演していますので“顔はどこかで見たことがある” かもしれません。
個人的には「ミセン」「恋のスケッチ 〜応答せよ1988」でイム・シワンさん、パク・ボゴムさんが所属する韓国棋院の役柄の記憶が思い出されます。
また、ホ従事官が愚痴をこぼす相手(部下)は、チョン・ホンテさん。
こちらも多くの作品に出演していますが、とりわけ警察官・刑事役で捜査・取り調べ場面で登場していますので、記憶に残っているという方も多いのではないでしょうか。
■チームトンイ招集
トンイはソ・ヨンギにメンバーの招集を依頼
※最終話では、ヨンギが声を立てて笑う場面があります
それまで硬い表情が続いていた彼の笑顔にもご注目ください
■チームで解決を目指す事件
「ヨルの父・チルボクが犯人とされた 戸曹(ホジョ)算士(サンサ)刺殺事件
〜 真犯人は誰? その動機は? 〜」
~捕盗庁(ポドチョン)の言い分~
チルボクは、奴婢身貢*に耐えられず、算士(サンサ)を殺害した
*奴婢身貢(ノビシンゴン)
奴婢が国や主人に払う税金(字幕参考)
~チームトンイによる調査~
亡くなった算士(サンサ)には財産がかなりある
奴婢身貢(ノビシンゴン)の管理で不正を行った可能性がある
算士(サンサ)単独では不正蓄財を行うのは困難なことから、他の人物の関与が考えられる
◆推理(可能性)
両班(ヤンバン)と結託した算士(サンサ)が奴婢身貢(ノビシンゴン)の管理過程で不正を行った
不正蓄財に関与した人物に殺され、その人物が賎民に罪をかぶせた
◆捕盗庁(ポドチョン) ホ従事官らの動き
戸曹左郎(ホジョ ジャラン)*に事件の捜査に淑嬪(スクビン)=トンイが絡んでいることを報告
*戸曹左郎(ホジョ ジャラン)
戸曹(ホジョ)における正六品の官職
「ナウリ」と呼ばれる地位
*戸曹(ホジョ)
人口調査や戸籍管理、賦税、穀物や財貨など経済全般を統括
左郎(ジャラン)は、算士(サンサ)が隠した帳簿を探し出すよう、ホ従事官に命じる
◆スクチョンの気遣い
暗行(アメン)の帰りに梨峴(イヒョン)宮を訪れ、夜更けまで捜査資料を読むトンイの姿を知る
疲れが出た彼女のため御医(オイ)を呼ぶ
トンイは自分の活動によって両班(ヤンバン)から批判が起きていることを謝罪する
スクチョンは「本来、王がなすべきことを代わりにしているだけ」と活動を支援する気持ちを伝える
宮廷に戻ったスクチョンは、内禁衛(ネグミ)従事官=チャ・チョンスを呼ぶ
~チームトンイによる捜査~
◆ホ従事官と戸曹左郎(ホジョ ジャラン)の関係
シム・ウンテクが掌楽院(チャンアグォン)のジュシク&ヨンダルに協力を依頼
ふたりは馴染みの妓生(キーセン)を使い、従事官と戸曹左郎(ホジョ ジャラン)が会うことを確認
◆戸曹(ホジョ)の記録
チョンイム(尚宮)は、シビ、ウングムら監察府(カムチャルプ)の女官を連れ、仕事を装い記録を探る
◆奴婢の記録
チャ・チョンスは内禁衛(ネグミ)の兵士補充の件を理由に奴婢の記録を探る
~捜査・調査から浮かび上がる事実~
二重徴収
両班(ヤンバン)が所有する奴婢の人数を偽って申告
不足する税金=奴婢身貢(ノビシンゴン)は奴婢から二重に徴収
二重徴収した金を両班(ヤンバン)で山分けする
その過程で、戸曹左郎(ホジョ ジャラン)と部下の算士(サンサ)が関与
何らかのトラブルで算士(サンサ)が殺害される
~事件解決~
淑嬪(スクビン)=トンイの介入を恐れ、先に帳簿を取り返そうと亡くなった算士(サンサ)の弟宅へ出向くホ従事官
剣を突きつけ、脅しているところへ軍兵を連れたチャ・チョンスが現れる
ナム武官&ファン武官らも活躍
最後はチョンスがホ従事官を取り押さえる
内禁衛(ネグミ)の兵が犯行現場を押さえたことを聞くトンイ
スクチョンがまた梨峴(イヒョン)宮へ現れ、自分が命じたことを告げる
スクチョンは、朝廷で重臣らを前に事件の顛末について述べる
さらに自身の考えを発表する
「これを機に、奴婢身貢(ノビシンゴン)の税を半分に減らす」*
「今後、二重徴収のような事例が起きれば厳罰に処す」
<史実では> 粛宗(スクチョン)の業績
粛宗(スクチョン)は大同法(税法のひとつ)の適用地域を拡大させるなど、民の暮らし改善を実施します
こうして無罪が証明されたチルボクは解放される
■トンイの誕生祝い
翌日に誕生日を控えたトンイは3つの贈り物を受け取る
①民衆からのお祝い
これまでトンイが手助けしてきた人々が集まり、お礼と贈り物を兼ねて東屋を建て始める
感激のあまり言葉を失うトンイ
「このような尊い贈り物をもらうことになるとは」
その様子をキム・グソンに連れられた延礽君(ヨニングン)が見る
「どんな書やどんな言葉より大切なこと」
グソンはトンイの生き方を見せ、王子に学ばせる
※トンイ自身、出宮時に「クムが王になったときにあるべき姿を見せたい」と話していた
②イヌォン王妃からのお祝い
延礽君(ヨニングン)が一晩トンイと過ごせるよう、宮廷から出ることを許可
「母(トンイ)が自分に生きる手本を示していることを学んだ」と、しっかりとした口調で話す延礽君(ヨニングン)
トンイは、我が子の成長を喜ぶ
③スクチョンからのお祝い
市中の店で1本のノリゲ*を選ぶトンイ
スクチョンは「もっと高価なもの」「他にも」選ぶように促すが、1つで十分だと答えるトンイにしびれを切らし、店中のもの全て『大人買い(王様買い)』しようとする
スクチョンは、国王の地位にある“一番の男”から“最高の贈り物”をしたかった、と残念がる
今回もトンイにかなわないスクチョンは
「ずっと自分の側にいてほしい」
と自分の願いを語る
*ノリゲ
女性の韓服(ハンボク)の胸元などにつける装身具
アクセサリー的な意味を持ち、上流階級の女性だけでなく一般の人々も愛用した
最終話では、人気シーンのドラマ内再現もありました
■スクチョン 再び○○になる
スクチョンが、トンイを愛おしげに抱きしめようとしたとき・・・
2人は男たちが人をさらっていく場面を目撃する
スクチョンは、ハン内官に捕盗庁(ポドチョン)に知らせるよう命じる
トンイは、男たちを追ってある屋敷までたどり着く
塀越しに屋敷の様子を伺うトンイ
スクチョンは人を呼んだので戻ろうと考える
しかし、トンイは「調査していた密輸業者がいるようだ」と言い、さらに調べようとする
“音変事件”のときのように・・・
証拠確保を急ぐトンイは、あることを思いつく
「殿下、一度だけお願いできますか?」
塀を見上げるトンイに、「乗り越えろというのか?」と言うスクチョン
「いいえ、私が塀を越えるので、殿下はしゃがんでください」
かつてと同じように、スクチョンを馬にして塀を越えようとするトンイ
「以前より重くなったな」
「殿下は、昔も今も変わらず貧弱ですね」
必死にトンイを支えあげる一国の王スクチョン
さらに月日は流れ・・・
第21代国王・英祖(ヨンジョ)として延礽君(ヨニングン)が即位
傍らには、年を重ねた“伯父”チャ・チョンスの姿がある
母トンイの眠る「昭寧園(ソリョンウォン)」を訪れた英祖(ヨンジョ)は、母の墓前を前に「聖君になること」を誓う
その時に物音がして、チョンスは部下に英祖(ヨンジョ)を守るよう命じ、音の方向へ駆け出していく
追っていくと、そこには村の娘がいた
「松毛虫(マツカレハの幼虫)を取って、淑嬪(スクビン)の眠るお墓を掃除していた」
と語る
さらに
「自分たち賎民のために尽くしてくれた淑嬪(スクビン)様のお墓を掃除するのに、お金などいただけない」
と話す少女
その話を聞いたチョンスは、少女にある言葉をかける
「きれいな心を持っているから 必ず尊い人になれるぞ」
賎民なのに?と問う少女に
「心に尊い志を抱けば(尊い人に)なれる」
と続ける
※このシーンはチャ・チョンスを演じたぺ・スビンさんセレクト名場面
「韓国ドラマ・ガイド トンイ 特別編より 抜粋引用」
少女の名はトンイ!
父親と一緒に王様=英祖(ヨンジョ)の行列を見ようと道を急ぐ
「トンイや」
声をかけられた少女が振り向くと・・・
淑嬪(スクビン)=トンイが庭園*にいた
彼女に近づいていくスクチョン
ふたりは手をつなぎ、庭園を歩んでいく
*庭園
最終話の冒頭でトンイが回想する場面、最後にトンイとスクチョンが歩んでいく場面が撮影されたのは、慶州市の半月城(パヌォルソン)跡
ドラマ「トンイ」は、最後までトンイとスクチョンが互いを思い、ともに歩んでいくエンディングとなります。
それでは最後に「トンイ」後半のまとめと、トリビア、関連情報を紹介してこの記事を終わりたいと思います。
トンイのあらすじを史実の解説付きでネタバレ!38話~ラスト編!~まとめ~
今回はトンイのあらすじを史実の解説付きで最後までネタバレしましたが、トンイの教えは素晴らしいものでしたね!
他人を慈しむことが自分の幸せだと感じることが大切、尊い心を持っていれば尊い人になれる、
これは現代を生きる私たちにもそのまま当てはまるものだと思います。
トンイのような心を持つことができれば、人も自分も幸せにすることができるはずです。
簡単なことではないですが、このことを忘れないで生きていきたいですね!
それでは最後にトリビアをどうぞ!
<トリビア>
「トンイ」に出演されたこちらの3人にはある共通点があります。
それは何だと思いますか?
チャン・ヒジェを演じたキム・ユソクさん
パン・ヨンダルを演じたイ・グァンスさん
チャン・ムヨルを演じたチェ・ジョンファンさん
それは
↓
↓
↓
時代劇で15代国王・光海君(クァンへグン)の兄「臨海君(イムヘグン)」を演じているということです。
キム・ユソクさんは「王の女」(光海君:チソンさん)
イ・グァンスさんは「火の神ジョンイ」(光海君:イ・サンユンさん)
チェ・ジョンファンさんは「華政(ファジョン)」(光海君:チャ・スンウォンさん)
他にも面白いと感じるものがありますが、それはまた別の機会にお届けします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
トンイを無料で見る方法
トンイで見逃した回があるので全話見てみたい、もう一度最初から見たいと言う方も多いと思います。
トンイは人気ドラマなので、無料でアップロードされている非公式のサイトもあるかもしれませんが、当然ながらそれは違法です。それらを見ることも違法に当たりますし、ウイルスに感染して個人情報を抜き取られるリスクもあります。
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冬ソナブームの頃には興味がなかった韓ドラにハマって数年。
時代劇が好き。
そして復讐ドロドロ系にツッコミを入れたり、ラブロマンスにときめいたりの毎日です。
読み書きは今ひとつの耳だけハングルなので、最初に覚えた韓国語は、
「~씨(~ッシ)」「아이고(アイゴー)」「어머(オモ)」の3つ。
連絡先:whitelife112226@gmail.com